何今の反応?
私とは目合わせて話すのに、何でルカと話す時は目をそらしてるの?
何で顔赤いの?
何で‥?何で‥?
「ミクからいろいろ聞いてる。確かにそうかもね」
「それで俺の名前知ってたのか‥いろいろって何聞いた?」
「えっとね‥」
私が話した事をルカが話す。
何でだろう。すごく嫌だ。
ルカも新しく友達出来たんだから良いことなのに‥
お互い笑顔で仲良く話してる。微笑ましい光景なのに‥
嫌‥やめて‥
「‥ミク?」
「! 何‥?」
「おい‥大丈夫か?」
「何が?」
「何がって‥泣いてるから」
「え‥」
あれ‥何で泣いてるんだろう‥しばらく涙なんか流してないのに‥
「ミク‥」
キヨは心配そうな顔でに私を見つめる。
わからないけど、耐えられなくなった。
「ふ・・・キヨ・・・」
気付いたらキヨの胸で泣いてた。
キヨは私を抱き締める。
暖かく、優しく、何より嬉しかった。
だからなのかな?涙が止まらないのは‥
‥本当にどうしちゃったんだろう私‥
「落ち着いた?」
「‥うん」
ひとしきり泣いて、気付いたらルカはいなかった。
なんでもキヨに
「ミクをよろしくね」
と、そっと囁き学校に向かったと言う。
それを聞いても、何で先に行ってしまったのかわからなかった。
「‥あっ!」
キヨが腕時計を見て慌てる。
でもそれは見てわかった。
「学校‥」
2人は全力で駆け抜けた。
その時お互い笑顔だった。

「すいません!遅れました!」
案の定間に合わなかった。
しかし、返ってきたのは意外な言葉だった。
「大丈夫か?」
えっ‥何が?
「1組の巡音って初音の友達だろ?そいつから体調不良で倒れてたまたまそこにいた氷山が付き添ってたって聞いたんだが」
どういう事?意味が分からない。
確かに泣き崩れてたって意味では倒れたって事に何のかな?
とか混乱していたら
「ええ、もう大丈夫です。」
何かを察したかのようにキヨが言った。

 その後は何事も無かったかのように授業は進み放課後。
私はルカのクラスへ行き扉を勢いよく開けて
「ルカぁ!」
つい叫んでしまい、クラスの目が私に集中するがそんなことは気にしない。
「ちょっ‥」
さすがのルカも気まずかったのか、私を連れて教室を離れた。
「どうしたの‥いきなり」
若干呆れ顔でルカは尋ねた。
「いろいろ聞きたい事があるの」
「ふぅ‥まあ、私もミクに謝らなくちゃいけない事があるから」
「へ?」
「とりあえずどっか入らない?」
謝る?何を?
そんなこと考えながら近くの喫茶店へ。
「ご注文はお決まりですか?」
「レモンティーを」
「私も」
注文を済ませ、2つのレモンティーが来た。
「良く出たね。あんな嘘」
「私が泣かしたようなものだからね」
「それがわからないの。さっきも謝る事があるって言ってたけど‥」
レモンティーを一口。そして
「まずミクは氷山君の事好きでしょ?」
「は?‥ええっ!?」
突然何言い出すの?
再び混乱する私をよそに話は続く。
「氷山君が好きだから、私と話してるのが嫌だったんだよね?気付いてたのに‥ごめんね」
確かに嫌だった。だって楽しそうだったんだもん。
でもまさか‥私が‥キヨの事‥「好き‥そうなのかな?私、ああいうタイプ嫌いなはずなのに‥」
「好きになったら関係ないよ。実際今はそんな感情無いでしょ?」
そう、そんなこと忘れさせるぐらい‥私は‥
「ルカ。ホントに私‥キヨの事好きなのかな?」
「じゃなきゃあんな道の真ん中で泣かないでしょ?」
「うん‥そうだね」
私はキヨが好き。
 一目惚れってやつかな?
 でも1つ疑問というより不安がある。
キヨがルカを見て頬を赤らめた理由。
ルカは気付いてるのかな?
私は怖くて聞けなかった。
聞いたら私とルカの間に大きな亀裂が入ると思ったから。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

境界線-第五章-

閲覧数:197

投稿日:2010/11/14 13:38:35

文字数:1,568文字

カテゴリ:小説

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