誰にも必要とされないことに
とても安らぎを感じるのは
「そこに居続けていなさい」と
許されたような気がするから

紙ヒコーキが見たロケットを
羨ましく思わなかったのは
誰かの指先に押されるのを
少しだけ誇りに感じたから

クロワッサンが三日月に嫉妬しないのは
コーヒーが合うのは自分だと思ってるから
お月見のカフェタイムだって楽しめるよ


誰とも接続をされないことに
なにか愛しさを感じるのは
「ここで見つめていたいの」と
諭されたような気がするから

金平糖が見た一等星を
妬ましく思わなかったのは
誰かの口元がほころんだのを
少しだけ自慢に感じたから

パンケーキが満月に嫉妬しないのは
ハチミツが合うのが自分だと思ってるから
お月見のランチタイムだって愛おしいよ


急にねなんかポロって泣いてしまうのは
涙が会いに来てくれただけなんだねって
だからこぼれるままにして少しだけ笑う
半月になったパンケーキは明日の分だ

ある日歩けなくなってどこへもいけなくて
夜を待つだけになってしまったとしても
ポケットの金平糖を口にして夜空見れば
どちらの星も優しそうにキラキラしてる


誰しも忘却をされてくことに
どこか豊かさを感じるのは
「いつも初めましてだね」と
撫でられたような気がするから

名のない花が見たあのブーケを
疎ましく思わなかったのは
小さな少年が手折って渡すのを
少しだけ希望に感じたから

このコーヒーが新月に嫉妬しないのは
ブラックが合うのが自分だと思ってるから
真夜中のブレークタイムが待ち遠しいよ


飲み干したカップの底にできた
真っ黒な三日月だってほら
また今度って小さく笑ってる
次のお茶会はいつ開こうか


夜空のクロワッサンが焼き上がるまでに

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

お月見ベーカリー

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投稿日:2024/12/06 22:45:52

文字数:741文字

カテゴリ:歌詞

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