赤茶色に 染まる木の葉が
回りながら 静かに舞い降りて
秋風に 吹き飛ばされても
色褪せない足跡を つけ駆けてゆく
時は流れ 季節は巡る
永久に続く 自然の真ん中で
只一人 あの人の帰りを
ずっと そっと 待ち続けていた
蛍が光る場所 想いを照らし
暖かい 草の中で眠る
優しい記憶に 戻りたくて
凍えたとき 抱きしめられて
暖かさを 忘れられないまま
「先に行くよ」と 傍を離れ
温もりは遠ざかり 消えかけて
燈し火が溢れて 燃え盛る命
全てを焼いて 溶け堕ちる野原に
何もできず 逃げてしまった
私の前 差し伸ばされた手が
懐かしく ただ包まれて眠る
微かな想い 引き寄せて
秋の声を響かせて 色無き風に載せて
霧の中に 消えてしまった陰に
そっと 別れ告げて
秋の終わり告げて 安らかな眠りにつく
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