こんなもの汚すぎて
君は見ちゃいけないんだ
そんな美しい水晶で
未だ夢を見据えてて
ねぇ
僕は問う
君は探したことある？
黒く疼く心臓
血のような明け空
それを見つけられたなら
僕は君の目を覗くの
赤黒く染まった瞳を
でもさ
そんな日は来ないよ？
だって僕が絶対
君を染める筆を離さないで持ってるから
ねぇ
僕は説く
君には覚えがあるの？
青くなびく白菊
凪ぐような夕立
それを忘れないかぎり
僕は君の目を覗くの
瑠璃藍に染まった瞳を
でもさ
それはありえないんだ
だって
誰かに染められた色なんてほしくないから
こんなもの汚すぎて
君は見ちゃいけないんだ
そんな哀しげな水晶を
茶色く歪ませないでよ
こんなもの汚すぎて
君は見ちゃいけないんだ
そんな美しい水晶で
未だ夢を見据えてて
あぁ
最後に残る
僕の手には
目には
君が写っているんだ
そのまま
写させてよ
僕を染め上げるのは
君一色でしかない
それでしかいられなくなってしまった
いつのまにか。
知っておいてよ
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