誰もいない公園のベンチ 涼やかに笑った
それは純真で 混沌とした海のしるし
暴かれるぼくの虚構 卑しく笑った
ガードレールに 巻きつく蔦と蝉の亡骸
誰もいない公園のベンチ 涼やかに笑った
それは寛大で 絶対的な夏のしるし
剥がされるぼくの虚構 俯き笑った
枯れたプールに 張りつく垢と羽根の傷跡
朱く移りゆく景色 面影はいつまでも
帰りたい 嘘が許されたあの頃へ
帰りたい 柔く抱かれたあの頃へ
いつかは
誰もいない公園のベンチ 涼やかに笑った
それは清廉で 毒に満ちた過去のしるし
砕かれるぼくの虚構 笑いたかった
蒼く移りゆく景色 幻はいつまでも
帰りたい 擦り傷だらけのあの頃へ
帰りたい 涙を拭えたあの頃へ
いつかは
帰りたい 前を向いていたあの頃へ
帰りたい かろうじて残された未来へ
いつかは
誰もいない公園のベンチ 寂しげに笑った
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