これはちょっと言い訳になってしまうんだけど
聞いてもらっても良いかな
まずはありがとうの言葉だね
君に出会う前よりも僕は幸せだ

それでさ聞いてほしいのは
変な話だけどこれは僕のせいだけど
これ以上君を大好きでいられない
嫌いになったわけじゃないんだ

僕の気持ちは小さくてキャパもない
どうにかして君への気持ちを注ぎたくて
頑張ってたんだけどあふれてしまうんだ
君の魅力はその何十倍もあるのに

日々感じてく増してく感情はもう
行き場を失ってなんだか不甲斐なくて
君はひとつも悪くないのに
どうしたら良いか分からないんだ

ここに居るべきじゃないって
そんなこと無いって君は云うけれど
弾ける笑顔を申し訳なく思うなら
遠くで見つめていても良いかなって


これは少し見苦しく見えてしまうんだけど
説明しても構わないかな
今は拙い言葉しか出ないし
君にもらった幸せは消えない

それでも聞いてもらうのは
妙な話だけどこれは僕が悪いんだ
これ以上君に近づいていられない
会いたい気持ちは膨らんでくのに

僕は人として幼くて器も狭い
なんとかして君への想いを収めたくて
粘っていたんだけどこぼれてしまうんだ
君の世界はその何百倍も豊かだよ

日々信じても頼っても鼓動はもう
置き場を彷徨ってなにより所在なくて
君に求めることないのに
解決法が思いつかないんだ

ここで居るべきじゃないって
どうでも良いよって君は諭すけど
広がる安らぎに後ろめたさ揺らぐなら
遠くで笑ってても良いかなって


怒らないで泣かないでごめんね
もっと近づいて君のことを知りたい
目を閉じて耳塞がせたの僕のせい
今だってそばに居たいんだ本当に

誰もが持つべきものを僕は持ってない
皆ができる当たり前を僕は知らない
それが君の体温を下げてしまうんだ
輝いてる君を見つめていたいだけ

僕の気持ちを地下牢に閉じ込めて
何も無かったことにしてくれていい
砂漠の奥底深くに埋めて忘れて
あやふやな前世の記憶にしてもいい


泣き止まない君を置いて立ち去って
僕がどうしようもない存在だって
取り返しの付かない過ちだって
それで何もかも終わりにしたくって

カチリと音がして笑い声がして

手首に絡みついた手錠の鍵を君は
底なし沼へと投げ込んでいたんだ

鎖の繋がった手を見せびらかすように
何もかも聞かなかったふりをして
何が起こったか分からない僕をよそに
最後に君が楽しそうにほくそ笑んだ

「しかえしのエンゲージリング」

僕の選択肢を全て爆破した君は
僕の逃げ道を全て踏み潰した君は

君は