「…ク!ミクってば!」
「あ、グミ。どうしたの?」
「どうしたの?じゃないでしょ!次移動だよっ」
「あぁーそっか。忘れてたっ」
「もーミクぼーっとしすぎ。どうせまたレンくんのこと考えてたんでしょ?」
「なっ//違うよ!」
「なぁに赤くなっちゃって~図星でしょ?」
「うぅ…」
やっぱグミには叶わないなぁ。

移動教室は、私たちの教室から階段をおりて左に行くとある。
だけど私は、右に行ってもう一つの階段をおりて左に行く。
遠回りになるけど、いつもこのルートを通っていくんだ。
なぜなら…
「お、いるじゃん。愛しのレンく…」
「あああああ!」
私はグミの言葉を遮って叫んだ。
「もう、グミ!レンくんに聞こえたらどうするのよ!」
「ミクー声でかいよー」
はっ!つい声が大きくなってしまった。
周りを見渡すと近くにいた人たちがこちらをちらちら見ていた。
レンくんは……よかった、気づいてないみたい。
友達と喋っている。
ほっと胸をなでおろす。
「ミクったらードジねぇ」
「も、もとはと言えばグミのせいじゃん!」
「はいはい。もう授業遅れちゃうよ。」
じっくりレンくん見ていたかったな…。
最後にチラッとレンくんをみると、レンくんもこちらをみていて目が合った。
私はすぐ目をそらしてしまった。
「あれ?ミク、また顔赤い」
「な、なんでもないよ!それよりはやく行こっ」
そういって、私たちは移動教室に急いだ。

…レンくんと目が合っちゃった。
じわじわと嬉しさが込み上げてきて、自然と顔が緩んできた。
かっこよかったなぁ。
また会えるといいな。
「…ミク!呼ばれてるよ」
隣の子に肩を揺さぶられてはっとして立ち上がる。

-ガッシャン!

思い切り立ったせいでイスが倒れてしまった。
慌ててイスをなおそうと後ろをむくと…

-ドテーン!

見事に派手につこけてしまった。
周りではクスクスと笑い声が聞こえる。
なかには、大声で笑っている人もいる。
…グミとかグミとかグミとか!
あと一部の男子とか。
「はぁー…」
思わずため息がでた。
「なにため息ついてんだ!授業中だぞ!先生の話聞かずにぼーっとして!放課後職員室!」
え、うそー!
「返事は!」
「はい…」

「はぁー…」
本日二回目のため息。
「ま、ドンマイ☆」
他人事だと思って…。
「グミはグミで大声で笑いすぎ!痛かったんだからね!」
「よくあることでしょ、つこけるなんて。」
…まぁそうだけど。
「放課後職員室かぁー」
「頑張ってねっ♪」
なに言われるかな。
ああ、レンくんと目が合って浮かれてたよ~。
放課後が来なければいいのになぁ。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

片恋 ~小説ver~

②へ続く!

閲覧数:141

投稿日:2012/08/16 12:36:25

文字数:1,093文字

カテゴリ:小説

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  • うるふ

    うるふ

    ご意見・ご感想

       Dear 乙女なあなたへ
    ピュアっ子感があって可愛かったです!!

    まるであなたの恋のようでワクワクしました!!
    次回を楽しみにしています!
      From 君の恋をいつも近くで応援しているねおる・ラ・フランスよりw

    2012/08/26 03:22:55

  • ヘルケロ

    ヘルケロ

    ご意見・ご感想

    はじめまして^^

    ミクかわいいw
    そして、グミw

    恋の成就、楽しみにしてます

    2012/08/21 20:50:43

  • おんちゃみ

    おんちゃみ

    ご意見・ご感想

    いいねぇ!早く次がみたいなぁ☆
    なんか最初らへんうちのことそのまんまのような気がするぅ・・・。
    まぁいいやっw

    2012/08/17 13:27:57

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