本当の空の色

「先輩おはようございます」
なんていつも通りの声が
今日も僕の目を覚ましてる
「またきたの」なんて返してみたり

月日は流れ雨の晴れ間に
ある時君は口を開いて
僕が僕であることを
思い出した「あの」

ごめんね僕は君のトモダチなんかじゃない
この頭の輪が見えているかな
君は歳をとるこれからも
でもね僕はこの姿のままなんだ

「先輩おはようございます」
今日も優しい声で待っている
今日も空が青いように
ずっと僕らこのままで

月日は流れ雨の晴れ間に
震える声であなたに聞いた
「先輩、先輩ひとつ聞いてもいいですか」
「またきたの」「あの」

先輩僕らずっとトモダチですよね
何で涙流しているんですか
なんて全部わかってるんだ
先輩僕も歳を取らないことにしました

「これで僕らずっとトモダチですよね」
僕は何も言えなくて動けなくて
青い大地に背を向けて
コンクリートの空へ飛び込んでゆく
今、会いにゆくよ
今なら本当の空の色だってわかる気がした