心無い善良なる人々の賛美
愛が彼女を救ったのだ
献身が結実したのだ等と
下種い優越感で酔いしれる

不平不満のその代わり
美談を讃えて見下して

脳内はいつも曼荼羅斑
菩薩如来が穴を振る
解脱の姿勢は地下層胡坐
修験坊主が神輿を振る

「感情の暴走が共感と増長で
　発狂の混同に傲慢を迎合す」


頑是無い年寄りどもの愛への賛歌
情が我が子を育てるのだ
大器こそ晩成するのだ等と
野卑な思惑なんぞ背負わせる

慈善事業のその代わり
説法を携え見限って

脳内はいつも曼荼羅斑
菩薩如来が穴を振る
解脱の姿勢は地下層胡坐
修験坊主が神輿を振る

「感傷の報道が驚嘆と問答で
　葛藤の惨状に騒乱を翻弄す」




以下ひらがな表記


A1
こころないぜんりょうなるひとびとのさんび(19)
あいがかのじょをすくったのだ(13)
けんしんがけつじつしたのだなどと(16)
げすいゆうえつかんでよいしれる(15)

B1
ふへいふまんのそのかわり(12)
びだんをたたえてみくだして(13)

C1
のうないはいつもまんだらまだら(15)
ぼさつにょらいがけつをふる(12)
げだつのしせいはあんぐらあぐら(15)
しゅげんぼうずがこしをふる(12)

D1
かんじょうのぼうそうがきょうかんとぞうちょうで(20)
はっきょうのこんどうにごうまんをげいごうす(20)


A2
がんぜないとしよりどものあいへのさんか(19)
じょうがわがこをそだてるのだ(13)
たいきこそばんせいするのだなどと(16)
やひなおもわくなんぞせおわせる(15)

B2
じぜんじぎょうのそのかわり(12)
せっぽうをたずさえみかぎって(14)

C1
のうないはいつもまんだらまだら(15)
ぼさつにょらいがけつをふる(12)
げだつのしせいはあんぐらあぐら(15)
しゅげんぼうずがこしをふる(12)

D2
かんしょうのほうどうがきょうたんともんどうで(20)
かっとうのさんじょうにそうらんをほんろうす(20)