3. 瑪旁雍錯 (マーバムユムツォ)


 長い長い旅の果てに旅団は
 高山の狭間に湖を見るという
 まさにそこにあるのが嘘のような
 霞に浮かぶ 幻の湖

 汗にまみれた手にその水を取ると
 冷たさに意識が逆戻りするという
 疲れが瞬時に吹き飛ぶような
 魔法を湛え さざめく湖

 遥か彼方の岡仁波斉(カンリンポチェ)の峰を
 逆さに映したと思えばすぐさま消える
 何事もなかったかのように湖は
 不思議な霊気を帯びてそこにある

 砂に呑まれ歩き続けた脚に
 湖の冷たい霊気が沁みていく
 その瞬間にその旅人は
 旅の目的を忘れるという

 我らは何故ここに来たのか
 我らは何処へ行くはずだったのか
 湖は決して答えず
 ただ冷たい水を恵みてそこにある

ライセンス

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瑪旁雍錯 (マーバムユムツォ)

ルカさん新譜8曲目の「瑪旁雍錯(マーバムユムツォ)」の歌詞。アルバムでは、3曲目の位置に収録されます。

閲覧数:49

投稿日:2010/07/08 00:26:25

文字数:330文字

カテゴリ:歌詞

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