擦れ違った交差点 点滅する青信号
振り返ってみても もうその姿はない
これは悪い夢だ 夏の暑苦しさが
僕に見せた くだらない幻想だ
ふと見上げた空 少しずつ曇りだして
ぽつりぽつりと 空が泣き始めたんだ
何故かあの時の 君と重なって
『何で、君が泣くの?』同じ言葉吐き出した
ごめんね 君は何も悪くはないのに
僕はただ 逃げたい一心だったんだ
真っ直ぐ過ぎて 綺麗な君の眼に
映る穢れた 汚い僕を見たくなくて
風鈴が小さく鳴いた 夏の風が通り過ぎた
この季節ももう 終わりを告げる
時間は流れるのに 僕は変われないまま
眼を閉じて 小さい溜息また吐き出した
夏夜の花火大会 下駄をカラコロ鳴らして
早く、と急かしながら 笑う君を思い出した
遠くでお囃子の音 チラリと見える提灯火
そんなこともあったな 一人花火見上げた
あの時 君の手を掴んでいたのなら
今更 こんな苦しい気持ちを知ることも
君が 悲しみで流した涙も
見なくて すんだのかもしれないな
鈴虫が五月蝿く鳴いた 蛍が光り始めた
この季節はもう 去り始めてるのに
夜はもう明けるのに 僕は動かないまま
もうこのまま 横になって眠ってしまおう
隣に温かい温度 右手に触れる君の手
柔らかく微笑むあの笑顔
嗚呼、今までのは夢なんだ ホントはずっと一緒だった
手を伸ばして抱き寄せようとした その時
耳を劈くような 蝉の五月蝿い鳴き声
どこを探しても あの姿は見つからなくて
嗚呼、結局そうなんだ 幸せすぎた夢だったんだ
終わりかけの夏の空 見上げて
僕はまた 溜息吐き出した
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