今日の朝　思い立って3日ぶりに
コーンポタージュが飲みたいと思ったら
コーンが独立してた

インデペンデンスコーン
コーンとトウモロコシの違いが
わからなくなるくらいには混乱したよ

そういえばポタージュはどこにいったの
コーンポタージュは広辞苑に載ってない

もう夜だ　目の前で踊る
ニューモラスコーン
クルトンが僕に八つ当たりしてきた
”もうコンソメでいいじゃない”

ポタージュの反対はコンソメ
女々しいポタージュと違って
清清しいコンソメ

ゆっくりと僕は台所の戸棚に手をかける
ちょっと待って、おかしいよ
コンソメが独立してた

何が起こったのか僕には理解できない
クルトンが僕の涙でふやける
そういえば　ポタージュはまだ戻らない
かっこつけてスペシアル・スープなんてよんだからか

もう朝だ　日の光を浴びてはじけとぶ
アグレッシブコーン
コーンが僕にとびついた
”ポタージュは死んでしまったよ”
スイートコーンがスパイシー
目の前が真黄色になる
頬にはりつくコーン

何だ、一体何があったというんだ
たった3日見なかっただけなのに
どうしてなんだ
どうして、いつも僕のしらないところで
大切なものが変わっていくんだろう

僕はコーンだけが好きなんじゃない
コーンポタージュが好きなんだ！

はりついたコーンを手元のカップでお湯にひたす
ボイルドコーン

▼　コンソメが　なかまになりたそうにこちらをみている
ミュートにしてもうるさいから島流した

広辞苑にコーンポタージュが
のってるようでのっていないのは
唯一の存在だからじゃないのか
あの日のコーンポタージュはもう……

でも　コーンだけじゃやっぱり嫌だ
僕はコーンポタージュが好きなんだ！

2人でいるお前らが羨ましくて
そんなふうになりたくて
いつも飲んでいたんだ

あの笑顔（ハーモニー）をもう一度

僕はそっと手紙をかいた
”コーンポタージュがのみたい”
次の日の朝　日の光を浴びて
コーンポタージュが寄り添ってた　