「新しい子が来た」
『はぁ...!?』
私たちの驚きを表す言葉はこれでした。
「いやいや待て待て、前までの“法則”はどーした!!!」
「あーあれね、今回は例外」
「わたくしたちの苦悩は何だったんですの!?毎回演技するの大変なんですのよ!!!」
「るか、落ち着いて」
「...法則って何よ?」
「ゆかりんは知らなくていいんですのよ」
「あいっかわらずムカつく物言いね...っ」
「で、誰なんすか新しく来たってのは」
「ねえねえロリっ子!?」
「それともショタっ子!?」
「一旦まとまってよ!!!」
「そうだよいろはちゃんの言う通り!!!」
『乱した本人が言うな!!!!!』
な、なんですかこの混沌カオスな空間は...るかさんが荒ぶっているだけで通常じゃないというのに...。
とにかく、すぅさん曰く、
「雑誌買ったら付いてきた」
らしいです。そんな付録みたいな物言いはどうなんですかね。
雑誌に付いてきたってことは、普通のボカロじゃないんですよね...誰なんでしょうか?
「入ってきてー」
その言葉で部屋の中に入ってきたのは、桃色の髪を三つ編みに編んだ女の子。
髪と瞳の色だけだと、どことなくるかさんに似ている気がします。
ふと周りを見ると、何故かLilyさんだけが何かを思案しているような顔つきになっていました。
理由は彼女らの会話で分かることになりました...いえ、分からされてしまいました。
「こんなところに憧れのリリィ先輩が...!!!」
「...あああ思い出した!!!...けど誰?」
彼女は、Lilyさんの後輩だというのです。
でも、私がいた時には見なかった気がするので、Lilyさんの2つ下ということですね。
そんなことを考えている間にも、会話は続いていたようです。
「覚えていませんか!?らなですらなです!!」
「らなちゃんって言うんだー可愛いなー」
「可愛い!?ありがとうございます!!先輩にそんなことを言っていただけるなんて感激です!!」
「そ、そこまで?」
「ですです!!らなにとって先輩は人生です!!」
『重っ!?!?』
「なんだか、キヨテルみたいな事言うんだね...」
「...キヨテル?誰ですからなの先輩に色目使ってる人は」
...さっきから黙って聞いてればこの人は...Lilyさんが貴方の人生なわけないでしょうもう全く...。
これは言い聞かせるしかありませんよね?
...この時私は、彼女の、らなさんの瞳の色が桃色に変わったことに気づきませんでした。
「...ちょおっと、いいですからなさん?」
「ふぇ?どうしました?」
「らなさん、貴方はLilyさんに初めて会ってから今日に至るまで話をしたことはあるんですか?」
「話なんてのは重要じゃないのですよ!!らなにとっては見守るだけで十分だったのです!!!」
「なら、付き合ってる私の敵ではありませんね。安心しました」
「ちょ、付き合ってない...」
「付き合う...あ、あなたがキヨテルとか言う人ですね!!Lily先輩はらなのです!!!」
「ちょ、らなちゃんまで何言って...」
「いーえ、Lilyさんは私のものです。というかストーカーもどきにそんな権限ありませんから!!」
「ガーディアンと言ってなのです!!あと、キヨテルだってセ○ムなんでしょ!?」
「貴方に呼び捨てにされる覚えはありません!!!」
「先輩だって呼び捨てにしてたんだしいいじゃん!!」
「Lilyさんは特別なんです!!!」
「なにをー!?!?」
「いい加減にしてくれよ.........」
私とらなさんの言い合いは、夜ご飯が用意されるまで続いてしまいました。
───後日聞いた話によると、この時の私達はお互いに殺気があったらしく、迂闊に近づけなかったんだとか。
コメント0
関連動画0
オススメ作品
貴方がここにいるから
私は胸が苦しくなる
助けて
切ない思いは届かない
だからね
私、枕濡らすの
朝から駅で
顔合わしても目を逸らした
私の声よりイアホンに夢中?
不愛想で無口な...For the Sake(歌詞)
frphc
一人残された大地で僕はいま
生きる意味を問う
愛なんて存在しないなら
Ah
幾度の言の葉を重ね
愛をのむ平生の世
偽りのモノだとしても
こうして生きているの
偶像化する主の前で
ただ息を吐くのみ...Just alone 歌詞
平面_heimen
【0:23】
眠れぬ夜に 瞼を腫らし
待ってたの 切なさがほどけゆく朝
窓の向こうの 街は藍色
待ってたの 小さな胸に差し込む朝日
【0:44】
解ってるよ 顔を上げれば
光と影がさす 大きな世界は
綺麗なだけじゃない 夜の弱さに
零れた眩しさが チクリと刺さる...Flower voice 【作曲:リサカさん】
つきふみ
秋風が運ぶ銀木犀
優しく揺れる薄の穂
君のいない日常の中に
溶けゆくのが怖くて
今日もまた 夏の足跡を探す
そんなのは雨が消したというのに
くじら雲 君と見ていた空
遠い夏の 甘い思い出
冬が来て 春が過ぎたのなら
また 君に会えるだろうか...【Rana】くじら雲は遠い夏に
小紫花
目にも耳にも入れないで
この先 生きていけたらと
昔スマホから消した
名前を何故か今見つめてる
めんどくさいから欠席に
〇して出したらメール来た
「貴方に来て欲しい」なんて
そっちの都合なんざ知らねーわ
どれだけ美しく着飾っても
貴女は生臭い純白装うティッシュ...【曲有】dirty wedding【感謝!】
浅野イツキ
水溜りに集う落ち葉たち
廃れた屋敷の一輪の花(スイセン)
漆黒に濡れる夜烏よ
月明かりに消える泡
闇の剣を振りし青年は
救済(すくい)の手を求め続けた
堕落の世を踏みし青年や
永遠(とわ)を望み掛ける運命(さだめ)
報われぬを知れりとも
先の「愛」を信じた...ハッピーエンド主義 歌詞(ルビあり)
平面_heimen
クリップボードにコピーしました
ご意見・ご感想