俺はえびせんの袋に手を伸ばした。

「レン」

「何だよ」

リンが俺の頭にのしかかる。
ちょっと勘弁してほしい。

「ねー、レン。
リンのこと、好きぃ?」

「……?」

「別に変な意味じゃないよ? 兄弟としてっていうか…家族っていうか……嫌いなら嫌いでいいし」

こいつはいきなり何を言い出す……

「……別に。嫌いじゃないよ…かといって好きってわけじゃないけど」


えびせんを口に含み、無愛想に返事をする。
リンは頬を膨らませていった。

「だーめ。はっきり言って」
「えー…なんで……?」
「い・い・か・ら」

ヤバイ。ヤバイぜ。
リンの背後にロードローラーが見える!

「ちっ……」
俺は咳払いをひとつして、静かに言った。

「……………好き……だよ………」
別にそんな意味じゃないのに。
なんでこんなにドキドキしてんだよ。

「………いきなりどうしたんだよ?」

「いや……べっつにぃ?」

意味がワカラン。

やっと降りてくれた。

「レン」
「んー?」


「チューして」


食べていたえびせんを噴出してしまった。

「げほっげほ……な、なんだってー!?」
「ほっぺでいいから」
「なんで!? お前そんなこと言い出すキャラだっけ!?」
「いーから!早く!」

「…………」

何故だ……。
だが、断ったらどうせ轢かれるので仕方なく、頬にキスしてやる。

やわらけー……さすが女の子……って何考えてんだよ俺は!

「……ほらよ、これでいいか?」

「……えへへー」

リンは天使のような笑顔を見せ、俺の頬にもキスをした。




「レン、大好き!」



そして抱きついてきた。

「……ふん」

たまにはこういうのも悪くないと思う。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

頬へのキスは、親愛の情

リンがキャラ崩壊してます。

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投稿日:2008/12/20 10:51:44

文字数:726文字

カテゴリ:小説

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