浮かび上がる感情の一抹、その流れを
忘れ却す選択、決断、それができない。

くだらないと一蹴すればいい。その直線
望み呆れ准行、転生、それだけなのに…

できない　できることなら　できたらいいけど　できるわけがない

愛の合意を得る前の
僅かばかりの寸隙に
幾万分の丈を詰め
何も起こさず殺すのは
誰かを傷つけたくないから？
お前が傷つきたくないから？
いずれも傷つき合いされない

淡い相違の短絡に
尖る刃の切っ先を
喉元に当て問い尽くす
誰が誰かを探すのは
殺意に等しき愛の残滓
辛気と覚しき雲の連盟
偏に貧しい虚無の双璧

沈み淀む溷泥の消毒、恥ずかしい蠱の
未遂に咲く純潔、画一、いつ失える？

滴らせば水中に咲くのは、ただ。倒錯。
泳ぎ疲れ白日の俯瞰へ遠ざけようと

離れて　また近寄って　離れられなくて　触れる事はない

やがて決裂してしまう
時の経過を数えてる
極彩にある黒点を
不安凝らして眺めてる
震えは悴みからではない
狂気は正気の沙汰しかない
自ら見す見す見透かすのは

古い記憶の映写機か
影の色濃い夕闇か
空気声だけ飲み干せば
至る所で魔が差さる
理解に齟齬ある距離の計りに
それでも危ぶみ惹かれるのは
禁忌ではない同じ結論

愛の合意を得る前の
僅かばかりの寸隙に
幾万分の丈を詰め
何も起こさず殺すのは
誰かを傷つけたくないから？
お前が傷つきたくないから？
いずれも傷つき合いされない