ある日白ウサギは
初めて街のレストランに訪れました。
お皿の上には美味しそうに調理された
人参料理が並んでいます。
「わっ美味しそう!」
田舎育ちの白ウサギは初めて見る
仲間が大勢います。
「そういえば、みんなどうやって
 飛んでいるんだろう」
勇気を出して聞いてみると
みんないつまにか飛べていた、
とか飛べないウサギはいない
と言います。

飛び方は知らないけど
飛べない黒ウサギなら知ってるよ、
隣りにある砂漠との境目あたりに住んでた
気がすると教えてくれました
さっそく飛べない白ウサギは
そこに訪れました、


この家は砂漠の目の前にあり
今にも砂に覆われそうです
コンコン!

ガチャ
「君も飛べないの?、と早速聞きます」
「いいや、俺は飛べないんじゃなくて
 飛ばないんだ、
 いつかこの眼の前にある砂漠の向こうにある
 森に行くために」
「砂漠の向こうには森があるの?」
「ああ、ある!
 今はもう見えなくなってしまったが
 あるはずだ」
「お前は飛べないのか」
「飛ぼうとしても街の人みたいに飛べないみたいなんだ、
 君もそうなら飛べないのは僕だけなのかな」
「そんなことはない、お前も頑張れば飛べるはずだ」


そう言われた白ウサギは
必死に頑張ります、
だけどどうしてもみんなと同じように
キレイに飛べません
そこでウサギはもっと高いところから
試してみようと思いました

白ウサギは森に入り
一番高い大樹の上へ登りました

大樹の下にいるウサギ達は
心配そうに白ウサギを見つめます
白ウサギは恐さを我慢して
飛んでみます
だけど白ウサギの体は真っ逆さまになって
落ちていきます
それもそうです白ウサギは
大樹を登るのにすごく体を使ってしまい
もう動けませんでした。

森から黒い点が白ウサギに向かいます、
黒ウサギです、
黒ウサギが言っていた俺は飛べるとは
本当の事だったのです。
黒ウサギは見事、白ウサギを捕まえて
ゆっくり下ろします。
周りのウサギたちは拍手をいっぱいします。
「悪かった、頑張れなんて言って」


そして次の日
白ウサギは黒ウサギの元へ
訪れました
「昨日はありがとう黒ウサギさん」
「そうだ、お前はもう飛ばなくていいから
 しばらくしたら
 またあの高い大樹の上から落ちて
 くれないか?
 そしたらまた俺がそれをキャッチする。
 砂漠を超える練習がしたいんだ」

「そっかじゃあ僕はもう飛ばなくていいんだね、
 しばらくしたらまたあの大樹の上から落ちるよ」
そうして、白ウサギは飛ぶのを諦めて
また大樹の上へ登るのでした

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

とべない白ウサギ

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投稿日:2022/10/08 01:42:04

文字数:1,085文字

カテゴリ:小説

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