それから度々リンとレンは入れ替わり、リンは城下町へと足を向けるようになった。入れ替わるタイミングは三時。合言葉をリンが言うと、レンはそれに答える。もしもレンの答えが違えば、レンに用事があり二人は入れ替わることが出来ない事を意味する。
「"あら、おやつの時間だわ"」
リンからの合言葉に、レンは了承の答えを示す。
「女王陛下、本日は"ブリオッシュ"でございます」
入れ替わらない時、リンは何も言わず座って待つだけ。入れ替わる事が出来ない時、レンからの答えに"ブリオッシュ"の言葉はない。
至って簡単だが、二人にしか分からない暗号のようなものに、ようやくリンは子どもらしい楽しみを抱いていた。そんなリンを感じて、レンも嬉しそうだった。
おやつのブリオッシュを食べ終わると、リンはレンが後片付けの終わる時間まで部屋で読書をする。レンは手早く片付けると、リンの部屋へと直行する。
その途中で、暗殺部隊のルカと大臣のカムイに廊下ですれ違う。
「レン殿」
「はい。何か御用でしょうか、カムイ様」
「今からどこへ?」
「女王陛下のお部屋です」
すると、ルカの視線がレンに向いた。そして、顔立ちを眺め、一瞬だけ目を見開くがすぐ無表情へと戻る。その瞬間をレンは見逃さなかった。
「では、女王陛下にこれをお渡しください」
「はい」
ルカから渡されたのは、小さな箱。まるでプレゼントのような包装に、レンは首を傾げる。
「女王陛下へのプレゼントです・・・私が数週間ほど居ない時、いつも差し上げているものです。女王陛下の身を守るためのものです」
「・・・は、い」
切なく話す彼女の姿に、レンは息を呑んだ。
胸騒ぎがしたが、その胸騒ぎの原因も分からないので特に何も気にしなかった。
「では失礼致します」
ルカから渡された小箱を持って、リンが待っている部屋へと向かった。
小走りで遠のいていくレンの背中を、カムイは笑っていない目元でジッと見ていた。そしてルカは、レンの後ろ姿に幼い頃のリンを重ね合わせ、何かを決心し覚悟した表情を浮かべていた。
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