深くため息をつく。
そろそろ目的地に着くというのに、まだ眠気がなくならない。目が覚めているのか覚めていないのかも分からなくなるほどの眠気が、体中を麻痺させてしまいそうだ。
頬杖をついても頭が車の揺れに伴ってぐらぐらと揺れる。
「ガンッ」
「ぎゃっ」
「レン、大丈夫っ!?」
今の音は、レンが窓ガラスに額を思い切りぶつけてしまった音だ。額を痛そうに押さえながら、レンは顔を上げた。確かに額は痛かったが、そのおかげで随分目が覚めた。
「大丈夫?ちょっと赤くなってるけど」
「大丈夫だと思う。多分。もう、着く?」
「うん。あと…そうだな、十分もないくらいだよ」
十分というと、眠いときにはすぐに眠れる程度の時間はあるな、とレンは思った。また眠ってしまう前に、到着することを祈った。
たしかに、それから八分後に車は止まった。しかし、そこは殺風景な荒野だった。治安が悪いとは聞いていたが、ここまでとは思っていなかった。
「この辺り?」
「そのはずなんだけどなぁ。どうもそんな建物は見当たらないねぇ」
「あっ、あそこに誰かいる――」
そういってレンが指差した先には、桃色のおかっぱの少年が木にもたれかかって何かを待っているようだった。その姿には確かに見覚えがあった。
「あ、首領の弟さんじゃないか、あれ?」
「本当だ。あの服装、たしかにそうだ」
ヴァンパイアとは違う異文化を感じさせる、不思議な服装。
「ちょっと、僕が話してくる。レンは待ってて」
「うん」
そういってカイトが車を出て少年――おそらくウルフの首領の弟、ルキであろう――の元へ走っていった。そんなカイトに気がついたのか、ルキもこちらに目を向けて体勢を整えて軽く会釈をした。きっちりとしつけられているらしく、そのなりに似合った行動ができているようだ。
なにやらカイトがルキに説明をしているのが見えたが、ルキは別に聞かなくてもわかっているという風で何度か頷いた。しばらくして車にかけ戻ってきたカイトはレンが座っているほうの窓をグーで何度か叩いた。ウィーンと音を鳴らして窓ガラスを開いてカイトの話を聞くと、ルキ本人が自ら会談をする会議部屋に案内するというのだ。この辺りは治安が悪いから、他のものに任せて裏切られることも容易に考えられるので、首領の弟が直々に出向いてきたというわけだ。その話を聞いてレンが車を降りると、ルキはもう一度少し深めに会釈をしてレンを迎えた。
「…はじめまして、巡音ルキと申します」
「こちらこそ、はじめまして。鏡音レンです」
こちらも軽く頭を下げて挨拶をすると、ルキは表情一つ変えずに言った。
「…こっちです。地上に住処を作ると過激派が破壊をやめないので、基本的には住処は地下です。ちょっと待ってください…。さあ、どうぞ」
木の下に来て隠してあった扉を開き、二人を中に促した。
地の下とは思えないほどに栄えた町が、広がっていた。
「すごいな」
小さな声で驚きを漏らしたレンの声も、ルキは聞き逃さなかった。
「…ウルフは野生的な能力に長けていますから、このような場所でも大きな都市を作り上げることができます」
そういって、ルキは建物の中に入っていった。
そこはどうやら王宮のような場所らしく、ルキを見るたび、中にいたウルフたちは深々と頭を下げる。そんな中をルキはやはり表情を変えないまま、進んでいく。
ぴたり、とルキが動きを止めて、ひとつのドアをひらいた。いくらかの広さがある会議室だったが、そこにたった三人が座るわけでもなく、ただいるだけで妙に落ち着かない空間だった。
「…本題に入りますが…」
ふりむくなり、ルキは言った。その顔には確かに表情が宿り、真剣なまなざしだった。
遠い君 15
こんばんは、リオンです。
ちょっと短いですが、我慢してください。
何せ、リオンは馬鹿なので、一気に沢山考えるのは苦手なのです。
ミクはもうすぐ出てきますから、ミクは待っていてください。
ミ「出番が遅いからアンと一緒にまたやってこようかと思ったよ~☆」
ア「私も今回は出番がないので暇ですから、お手伝いしますわ」
レ「止めろ。超止めろ。取り敢えずお前ら、帰れ」
最近の三人はこんな感じ。リンはレンに任せて寝てます。
レオンはアンが怖いので隠れてます。けどしっかりレンを盗撮してます。
そんな最近のうちの子達。
それでは、また明日!
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用事があるから先にミクちゃんの家に行ってます。朝ごはんもこっちで用意してるから、起きたらこっちにきてね。
GUMIより
ミ「用事?ってなんだろ。起こしてく...記憶の歌姫のページ(16歳×16th当日)
漆黒の王子
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