かざす腕をうねる青い静脈
止まらない呼吸　心拍を数え
微かな感情の色確かめて
白んでく窓の外　私はまだここにいる

ガラス越し　季節が巡り巡れば
羽根は手に入る？　この背に

造られた箱庭に目を閉じた人形
青い夢の中で　空へと舞う
痛みさえ朧げな枷に繋がれて
足に立つ力も　失くしたまま

滲む血の色は変わらない赤で
繰り返す眩暈に意味などなくて
止まない耳鳴りの不協和音と
心臓に残る熱　どれだけ何を願えば？

光差す世界は　"幸福"の名で
呼ばれるとしても　そこには

美しい箱庭に飾られた人形
褪せた笑み浮かべて　終わりを待つ
朽ち果てて崩れゆく　花一つ抱いて
遠い風の音に　夢見るまま

見る者もない庭　時が満ちれば
羽根は手に入る？　私に

造られた箱庭に目を閉じた人形
青い夢に焦がれ　祈って　ただ
その枷も箱庭も　人形も全て
壊れ消えゆく日に　気付かぬまま

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譜割り用平仮名表記（ご参考）
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【1A】
かざすうでをうね　るあおいじょおみゃく
とまらないこきゅう　しんぱくをかぞえ
かすかなかんじょお　のいろたしかめて
しらんでくまどのそと　わたしわまだここにいる

【1B】
がらすごしきせつが　めぐりめぐれば
はねわてにはいる　このせに

【1S】
つくられたはこにわに　めをとじたにんぎょ
あおいゆめのなかで　そらえとまう
いたみさえおぼろげな　かせにつながれて
あしにたつちからも　なくしたまま

【2A】
にじむちのいろわ　かわらないあかで
くりかえすめまい　にいみなどなくて
やまないみみなり　のふきょおわおんと
しんぞおにのこるねつ　どれだけなにをねがえば

【2B】
ひかりさすせかいわ　こおふくのなで
よばれるとしても　そこにわ

【2S】
うつくしいはこにわに　かざられたにんぎょ
あせたえみうかべて　おわりをまつ
くちはててくずれゆく　はなひとつだいて
とおいかぜのおとに　ゆめみるまま

【3B】
みるものもないにわ　ときがみちれば
はねわてにはいる　わたしに

【3S】
つくられたはこにわに　めをとじたにんぎょ
あおいゆめにこがれ　いのおてただ
そのかせもはこにわも　にんぎょおもすべて
こわれきえゆくひに　きづかぬまま