『罪なき者のみ境界を越えよ』
『優れた者のみ境界を越えよ』
『不吉な者らは境界で止めよ』
『越えてゆけ 混じりゆけ それが自然の摂理』と

撃ち落とす白鳥の最後の歌
遠くの湖に響く

やがて切る知恵の輪に手を繋いでいた
発熱の眠りを眠っていたね
『冬鳥も夏鳥になるならばきっと
僕たちの羽毛も生える』と言って

『やむなき時のみ境界を越えよ』
『溢(あふ)れた時のみ境界を越えよ』
『破(やぶ)れる時には境界で止めよ』
『越えてゆけ 進みゆけ それが普遍の道理』と

咲いていた雛罌粟(ひなげし)の最後の色
大きな靴跡に滲(にじ)む

開かれたドアの内 身を寄せあっていた
風だけが激しく撫でていたね
『花さえも毒薬になるようにそっと
ここで生きたかっただろう』と言って

(間奏)

過ぎてゆく夏空の最後の雲
夕暮れに流されて光る

懐かしく狂おしきこの海の匂い
君の窓辺にまで続いていたね
『人がみな一人きり生きるかぎりずっと
境界などなかったのに』と言って

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

●境界線上の目眩

malka様の歌詞募集作品
https://piapro.jp/t/P_Kf
に応募させていただいた詞です。
色々な境界が開かれていく時代の葛藤をテーマにしています。

閲覧数:222

投稿日:2018/10/28 17:16:37

文字数:431文字

カテゴリ:歌詞

クリップボードにコピーしました