『罪なき者のみ境界を越えよ』
『優れた者のみ境界を越えよ』
『不吉な者らは境界で止めよ』
『越えてゆけ 混じりゆけ それが自然の摂理』と
撃ち落とす白鳥の最後の歌
遠くの湖に響く
やがて切る知恵の輪に手を繋いでいた
発熱の眠りを眠っていたね
『冬鳥も夏鳥になるならばきっと
僕たちの羽毛も生える』と言って
『やむなき時のみ境界を越えよ』
『溢(あふ)れた時のみ境界を越えよ』
『破(やぶ)れる時には境界で止めよ』
『越えてゆけ 進みゆけ それが普遍の道理』と
咲いていた雛罌粟(ひなげし)の最後の色
大きな靴跡に滲(にじ)む
開かれたドアの内 身を寄せあっていた
風だけが激しく撫でていたね
『花さえも毒薬になるようにそっと
ここで生きたかっただろう』と言って
(間奏)
過ぎてゆく夏空の最後の雲
夕暮れに流されて光る
懐かしく狂おしきこの海の匂い
君の窓辺にまで続いていたね
『人がみな一人きり生きるかぎりずっと
境界などなかったのに』と言って
●境界線上の目眩
malka様の歌詞募集作品
https://piapro.jp/t/P_Kf
に応募させていただいた詞です。
色々な境界が開かれていく時代の葛藤をテーマにしています。
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