【1】
「強い大人になってやる」って
僕は意気込んだ
そう決めたあの日から 何度目の朝
寝癖ばかりの髪とは もう友達だ
いつもと同じ時間に 家を飛び出す
みんなの前では笑って 一人吐く溜息
楽しいフリや疲れたフリだって
お手のもんだから
「申し訳ありません」「すみませんでした」
数えちゃないけど 今日で何度目だ?
僕が望んだ未来は こんなだっけなぁ?
きらきら輝く地面を 歩くんじゃなかった?
あの日に描いた景色を たまに思い出す
「あぁ、僕は若かったのだろう。
そりゃ無理もないか。」
【2】
鳴り続けてるスマートフォンの
内容は皆同じ
今日は何処に行っただとか 彼氏の話とか
幸せそうで何よりなんて 呆れた顔しても
画面越しの友人達を 羨ましがってる
一人の夜は気楽です たまに辛くもなる
全てを受け止められる程
強くはなれなくて
「あぁ何の為に生きてて 何の為に笑うの」
泣きたくもなるけど 泣いたって同じだろう
僕が望んだ未来は こんなだっけなぁ?
朝も昼も夜でさえも 笑うんじゃなかった?
あの日に決意した気持ちが 時折僕を見る
「何が僕を苦しめてるの?
僕に話してよ」
涙でぐしゃぐしゃ 不細工な顔の僕が言う
「弱い大人になったよ、残念だったね」
驚くくらいの笑顔で 数年前の僕が言う
「苦しい夜も乗り越え、生きてきたんだね」
僕が、望んだ未来は こんなだっけなぁ?
泣いてもいい日がある事を
……忘れてないかなぁ?
自分を認めてやるのも 大事なんですよ
これテストに出るらしいので
覚えておくように
僕が望んだ未来は 必ず来るかなぁ?
何度も泣いて笑ったら 強くなれるかなぁ
あの日に描いた大人に 近付けるかなぁ
「焦らなくたっていいから
一緒に歩いて行こう」
「強い大人になってやる」って
月を見上げた
泣き腫らした顔をした 幾度目の夜
さあ、今日も頑張りましょう 幾度目の朝
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