「ネル。おはよう」



　「おはよう」




私の友達のミクがあいさつしてくれた。




でも…





なんだろな。





今までミクからあいさつしてくることって…





なかったと思う。






　「ん？どうしたの？」


　「ううん。何でもない」



最近ミクの様子がいつもと違う。



“変わった”かな。




最近聞く噂。



ミクが“ひとりかくれんぼ”をしたということ。



絶対しないと思っている。



でもしてたら？



ミクに“ひとりかくれんぼ”を教えたのは私。



私が悪いのかな…



私が教えちゃったから…



でも、聞いてみないと分らないし…



　「ねぇ、ミク」


　「ん？何？」


　「あのさ…」

　
　「うん」




　「ひ、ひとりかくれんぼって本当にやったことある？」


　「ひとりかくれんぼ？」



私は見逃さなかった。



その時のミクの瞳が大きく見開くのを。



　「何いってんの！やるわけないでしょ」



あははとミクは笑ってる。



　「そうだよね…ごめんね。何か変なこと聞いて」



　「ううん。全然☆」





やっぱり違うよね…















昼休み。





いつも通りにミクと話していた。




その時ミクが



　「ちょっとトイレ行ってくるね！」



って行ったっきり帰ってこなくて…




心配して教室を出た。





すると



！！？





私の目に映ったのは、











ミクがクオと楽しそうにしている姿だった。








え…うそ…




あの２人…付き合ってたの…？




そうだったら私に言ってくれたっていいじゃない…




どうして教えてくれなかったの…？





私は信用されてないの…？







悲しくなって教室のドアを閉めた。





するとミクが帰ってきて





　
　「ごめんね！何かトイレ混んでてさ！」




　「あ…そう」




ぎこちなく笑ってみせた。






でも…







私はミクが分らなくなった。