―――――――時は午後十時―――――――。
「マスター遅いなぁ・・・・」
――――――ガチャ。ドアの開く音がする。
―――――――――――――キドウシマシタ。
「やぁ・・・・。・・・・・ミク」マスターが言う。
「今、一瞬忘れました?」
「いや?そんなこと無いよ」
「・・・ところで、何でこんなに遅かったんですか?」
「・・・自分の家の場所を忘れてさ」
「はい?」
「たまにあるんだ。自分の名前忘れたりすることがね」
「重症なんですね。思ったより」
「まぁね。これも運命だからしょうがないよ」
「そうですか・・・」ミクが残念そうな顔をする。
「さて、明日は休みだしなぁ・・・・」
「え?休み?」
「うん。建国記念日の日だよ」
「けんこくきねんび?」
「この国が作られた日ってこと」
「日本ですか?」
「うん。だから、明日は出かけようか」
「え?でも――――」
「ミクは『VOCALOID-01-』だから外に出れないって?」
「・・・はい」
「大丈夫だよ。日本は科学帝国なんだ」
「はぁ・・・・。それに君が作られた時代とは違うんだよ」
「え?どういうことですか?」君という呼び方になっているのをスル―してミクは訊いた。
「今、何世紀でしょう?」
「え?・・・・二十一世紀ですか?」
「いや。違うね。二十三世紀だ」
「・・・・・・・・えぇ~~??」
「正しくは2209年の2月10日だ」
「じゃあ、私が作られて・・・・・」
「約200年ってとこだな」
「でも時代が変わったからって・・・・」
「・・・・・立体!現像!実在と化せ!初音ミク!」マスターがキーボードを打ち始める。
「ど、どうしました?」
「・・・・コンプリート・・・・・!」
――――――――――ヒュン。画面上の初音ミクがいなくなった。
「マスター・・・・・?」
「やぁ。・・・・日本を舐めてはいけないよ」
「え?え?」実像と化した二次元の世界から三次元の世界へと登場した初音ミク。
「これで、明日は一緒に出かけれられるってわけだ」
「・・・・・・???」
「まだ理解は出来ていないようだけどとりあえず、そこのベッド使っていいよ。
「じゃあ、マスターは?」
「僕は押し入れで寝るから」
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「じゃあね。おやすm・・・・」
「マスター?」
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明日もなかなか起きないだろう。
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kurogaki
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