「タクシーがパンクをして、途中から歩いてきた……
 そしたら、たまたま散歩をしていた「あの子」に会った。
 そんな事なら、連絡を入れれば迎えに行ったのよ」

この屋敷の主人の妻であるメイコは笑いながら話を続けた。

「あなたは、恩人だからねぇ……」
「いえ、そんな……ただ僕は真犯人を見つけただけですよ」
「ふふ、こいつめ」

メイコとレントンは豪華なまるで美術館か、中世の城のような廊下を歩いていた。
レントンはこの屋敷の人間と会うのはけして初めてではなかった。
それは半年前、豪華客船の事、
そこで一人の老人が殺された。
その殺された老人こそがこの屋敷の元・当主であった。
レントンはその事件の犯人をすぐに当て、犯人の疑いを掛けられていたメイコと、夫のカイトの疑いを晴らした。
その後、メイコとカイト……それとその親族にお礼を言われた。

「さぁ、入って」

メイコは豪華な装飾をされたドアを開けた。
そこは食堂で、大きなテーブルが大きな部屋の真ん中にあった。
すでに、ほとんどの人が自分の席に着いていた。

「レンちゃんはここ」

すとんと、レントンは紫色の長い髪をした男の隣に座らされた。
メイコも、自分の席についた。

「これで全員揃ったかしら……?ねぇ、ネル」
「はい奥様、いらっしゃらないのはリン様だけであります」
「まったく……大事なお客様がいるのに……
 すぐに「あの子」を呼んできなさい」
「かしこまりました」

リン……。
レントンは座っている人達を見た。
すぐに、さっきの荷物を持ってくれた少女がリンと言う事が分かった。

「さ、あの子が来るまでの間、自己紹介でもしておこうかしら」

ライセンス

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  • この作品を改変しないで下さい

ナゾトキ 2

続き。
レントンはレンちゃん状態です。

閲覧数:806

投稿日:2010/04/11 12:17:09

文字数:703文字

カテゴリ:その他

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