今日も色々あったねと　授業中のこととかを
少し話していたら　もう下校時刻

君のその無邪気な笑顔に
何回励まされてきたんだろう
「じゃあまたね」と手を振って言いながら
去りゆく背中は大きくて

君の背中呼び止めたくて少し息を吸う
「じゃあまた明日」と言いたくて
喉につっかえた言葉を吐き出すように
私はため息を1つ

今日もまた言えなかったと　1人寂しく後悔する
自転車の音が聞こえて　そこに君がいて

君は少し肩で息をしながら
爽やかな笑顔で私を見て
「乗らねぇの？」と荷台を指しながら
当然そうな顔をしてる

君の髪と私の鼻が触れる1秒前
斜陽だけが私たちを照らす
どこを掴めばいいのか分からない
君と二人きりの世界

今が夕方でよかった
私の顔の色分からないから
少し汗ばんだカッターシャツ
私の鼻が喜んでる
あぁ大好きな匂い

君の背中に頭乗せて目を閉じれば
少し速い鼓動が聞こえてくる
嬉しくて泣きそうなほど　そして零れた
「あのね」の言葉