気がつけば、夜0時を過ぎていて僕は家に帰宅したあと、早速『ハチミツ』のホームページを開いてみた。
リリスちゃんのブログが更新されていた。生誕祭は二十三時に終わって閉店直後に書いたのだろうと予想ができる。僕は今日のことをコメントに書きたくなってコメント欄を開いた。
『リリスちゃん、誕生日おめでとうございます。バースデー衣装も可愛かったです。自分としてもイベントは初めてだったので、どうなるか解らなかったけど長く居たおかげでセレモニーまで見れて良かった。写メのメッセージは、また今度取りに行きます。』
僕の一日は終わった。

七月は『七夕』にあわせたイベントが行われるらしい。
お店のウェイトレスが浴衣を着て接客するサービスがあり、その日はとても混雑になるおそれがある。
僕は人混みが苦手なので、あえてその日に行くことを避けた。リリスちゃんの浴衣姿が見れないのは非常に残念な気持ちではあるが、しかたないと思った。しかし、そのイベントは四日間開催されていた。七日~十日までの間、ウェイトレスの『プロマイドくじ』というサービスを一回五百円で引くことができる。
僕は仕事の都合もあり、最終日の十日にお店に行った。
その時はリリスちゃんは休みだった。
僕はいつの間にか『ハチミツ』の常連客となっていた。その日もいつものように『日替わりランチ』を頼み、ウェイトレスの女の子と少しだけお話をしていた。最後にプロマイドくじを一回引いた。
すると、運命なのか偶然なのか。リリスちゃんの浴衣姿のプロマイドを引いていた。それは、バースデーの時のようなメッセージもなければ本人のサインもない。とても平凡な浴衣のリリスちゃんが写っていた。
だけど僕にとっては思いもよらない出来事のようで『大事なモノ』の一つとなった。
 そして、七月のある日。僕は、また『ハチミツ』のホームページを開いてみた。すると、リリスちゃんからのコメント返事が書いてあった。
『☆ハラトさん。ハラトさんがまさかわたしをおぼえていてくれて、お誕生日だからきてくれるなんて思ってもみなかったです。本当にうれしかった。!!写メのメッセージ一生懸命かきます!まってぃてくださいねー(絵文字)可愛かっただなんて…(絵文字)うる、またご来店おまちしてぉります。』
最後にハートマークとかつけて、とても可愛らしい。

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【小説】地下アイドルを推しています。第一章⑥

小説を書いてみた。
その第一章⑥です。

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投稿日:2018/06/09 02:08:50

文字数:973文字

カテゴリ:小説

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