#39



そして、今日もバグたちはやってくる……


「カイト、くれぐれも無理しないで」


メイコはそれだけ言い残すと、東にむかって一人走っていった


「さ、僕らも行こう、ミク」


カイトが【蒼槍】(そうそう)を抱えて、西に走る


「はい!」


ミクもその後を必死についていく


「いいかい、ミク。僕は戦闘中には、感知範囲が極端に狭くなる。だから、悪いけど……自分の身は自分で守れるね?」

「はい!カイトさんは、戦闘に集中してください!私だって、守られてばかりじゃないんです!」


ミクも意気込む












いざ、戦闘が始まると……ミクは唖然とした

カイトが前方に【蒼槍】を構えて、バグの大群に向かって勢いよく突きだす

すると、前方数十メートルの敵が綺麗に消し飛ぶ

まるで大海が二つに割れたように、黒いバグの間に何もない空間が生まれる


「……す、すごいです!カイトさん!」


ミクは目を輝かせ、カイトを尊敬の目で見る


「ミク!僕には時間がないんだ!さっさとやるよ!」


カイトのその言葉に、はっとしたミクは【音無】を構えて、敵をばっさばっさと斬る

カイトのような派手さはなくても、基本に忠実に敵を一体ずつ、的確に倒す


【蒼槍】をなぎ払うと、周囲のバグは風圧で吹き飛び

【蒼槍】を突き刺すと、そこから周囲を巻き込んで爆発する

まさに圧倒的……

しかし……それと同時に体に走る痛み……


「ぐっ……ま、まだ……5分も経ってないのに……」


膝をつくカイト

そこに迫る黒い影


「カイトさん!やらせない!」


スパッ!とカイトの前方の敵を斬るミク


「す、すまない、ミク……」


フラフラと立ち上がるカイト


「カイトさん、古傷が痛むんですか?!……こんなに酷いなんて……確かにこれでは、いままで戦えなかったのが理解できます……後は私に任せてください!」


ミクがそういって、バグに向かって【音無】を一心不乱に振るう


「くそっ……僕は……こんな……」


体に力を入れようとする……が、激痛が体中を走る


「があっ……これじゃ……結局、何もできないじゃないか……」


悔しくて……

自由に動かない自分のからだ……

それでも、彼は自分の周りにやって来る敵を、脂汗を浮かべながらもなぎ払っていた



「カイトさん!」

「来るな!目の前の敵に集中しろ!……僕は大丈夫だ」


ミクは、カイトを気にしながらも、今の自分の力ではどうすることも出来ないと感じていた

だから、せめて、一体でも多く自分が倒そうと必死に戦った

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

0と1に響く言の刃#39

カイトは強かった!
強かったが……制限時間がウルトラ○ン並み
ミクちゃんが必死に頑張ります

そして、次回からはメイコサイドにて……あんなことやこんなことがw

閲覧数:242

投稿日:2013/05/16 19:38:50

文字数:1,101文字

カテゴリ:小説

  • コメント2

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  • イズミ草

    イズミ草

    ご意見・ご感想

    おわ!
    カイトさんっ!!
    頑張って!!!!

    2013/05/26 18:12:24

    • しるる

      しるる

      頑張ってるけど、やはり制限時間がカップ麺並みだった

      2013/06/02 22:15:07

  • Turndog~ターンドッグ~

    Turndog~ターンドッグ~

    ご意見・ご感想

    なんというダイナマイト☆カイト!!
    こうかはばつぐんだ!

    そしてタイムリミットが短すぐる……相手の数さえ少なければカイト無双だろうに。
    惜しいな・・・・・・

    2013/05/16 23:36:28

    • しるる

      しるる

      とりあえず、カイトは規格外にしたかった……
      ゆえにリミッターを設けたかったのも事実……

      カラータイマーがないので、外見からわかり辛い←

      2013/05/16 23:50:11

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