白い霧に包まれた　小さな村がありました
そこに暮らす村人は　たったひとりの少女

昨日まではもうひとり　共に暮らす人がいた
年老いた祖父はこう言って　眠るように亡くなった

この霧はその昔　流行った病から
命を守るために　人によって作られたもの

外の世界が今どんな　様子かわからないが
ひとつの望みにかけて　前に進みなさい

外の世界は今もまだ　病が広がるかも
それでも希望を持って　少女は前に進む


祖父の墓に花供え　手を合わせた少女は
心配ないと笑みを見せ　背を向けて歩きだす

澄んだ水の流れ出る　村の広場の噴水に
足を踏み入れ底にある　栓を抜いて時を待つ

だんだん水が減り　底が見え始めると
村を囲む霧も　少しずつ晴れていった

外の世界は今までに　見たことのない色が
晴れた霧の向こうに　広がる青い空

外の世界は今よりも　明るく少女を迎え
希望にあふれる胸を　抱えて前に進む


一歩一歩進む　あてのない旅路に
途方に暮れる少女に　手を伸ばす影ひとつ


外の世界で今出会う　少年は微笑みを向けて
少女の小さな手を　引いて歩きだす

外の世界で今ふたり　青空の下で笑う
互いの手を握りしめ　ふたりで前に進む



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しろいきりーに　つつまれた
ちいさなむーらが　ありました
そこにくらーすむ　らーびとは
たったひとりの　しょうじょ

きのうまでーは　もうひとり
ともにくらーす　ひとがいた
としおいたそふは　こういって
ねむるようになくなった

こーのきりーはー　そのむかし
はーやったー　やーまーいから
いーのちをー　まーもるために
ひとにーよって　つくられたもの

そとのせかいが　いまーどんな
よーおすかー　わーかーらないーが
ひーとつのー　のぞみにかけて
まえにすすみなさい

そとのせかいは　いまーもまだ
やーまいがー　ひーろーがるかーも
そーれでもー　きぼうをもって
しょうじょはまえにーすすむ


そふのはかーに　はなそなえ
てをあわせーた　しょーーじょは
しんぱいなーいと　えみをみせ
せをむーけて　あるきだす

すんだみずーの　ながれでる
むらのひろーばの　ふんすいに
あしをふみーいれ　そこにある
せんをぬいてときをまつ

だーんだんー　みーずーがへり
そーこがみーえー　はじめると
むーらをかーこーむー　きりも
すーこーしずつー　はれてーいった

そとのせかいは　いまーまでに
みーたことーの　なーいいろーが
はーれたきーりの　むーこお（＝う）に
ひろがるあおいくも

そとのせかいは　いまーよりも
あーかるくー　しょうじょーをむかーえ
きーぼお（＝う）にー　あふれるむねを
かかえてまえにーすすむ


いっぽーいーいっぽーすーすーむ
あてのーないたーびじに
とーほお（＝う）にーくれるしょうじょにー
てをのーばすかげひとつ


そとのせかいで　いまーであう
しょうねんはー　ほほえみをむけーてー
しょーうじょのー　ちいさーなてを
ひいてあるーきだす

そとのせかいで　いまーふたり
あおぞらのー　しーたーでわらーう
たーがいのーてを　にぎりしめ
ふたりでまえにーすすむ