「いろいろ、工夫できそうね。でも、どんなキャラが出てくるの?」
テトさんが聞く。
「うん、やっぱり今回もリンちゃんを出していくんだ。彼女のやってる、バンドをネ」
ミクさんは言う。
「バンドかぁ。彼女のやってるガールズロックのバンド?」
「そうそう。リンちゃんの“シグナル”ね」
“シグナル”は、リンちゃんがいま通っている、高校の同級生と組んでいるバンドだ。
この間の、フィギュア商品のプロモーション・ビデオにも登場している。
「パンク」と「ポップ」と「テクノ」を混ぜこぜにしたような、変わった音楽をやっている。
●紙に限ることもないかな
「なるほどね~。彼女のバンド。そのお話の絵本にするの?」
うなずくテトさんに、ミクさんは答える。
「そうなの。シグナルを登場させるの。そこに、おしゃべりする人形の、“はっちゅーね”がからんでくるの」
そう言いながら、ミクさんはふと、宙を見上げる。
「でも、いまテトちゃんと話してて、思ったけど」
「ん?」
思いついて、言う。
「作るのは、紙の絵本、に限ることもないな~」
「紙じゃなければ、じゃ、ウェブとか?配信するとかの、絵本にするの?」
目を丸くするテトさん。
ミクさんは答える。
「ほら、いまさ、自由にいろいろ勝手に、セリフや絵を変えて、投稿するヤツ、あるでしょ?」
いわれて、テトさんはうなずく。
「ああ、ツイッターとかで? あるある!」
「うん。ホラ、元の劇画とかマンガがあってさ、それをこう、二次創作っていうの?」
●ソレ、オモシロイ
ニヤリとする、テトさん。
「あるよねー。勝手にパロっちゃうやつでしょ。問題になったりしてるけどね」
そう言って、笑う。
ミクさんはうなずいて、スマホでツイッターのタイムラインを探す。
「そう。こんな風に。勝手に変えるのは、困るけど。でも、こういう盛り上がりを見てるとさ」
テトさんに、『こちら江東区りんかい公園前派出所』の、パロディ投稿を見せる。
「紙の以外での、絵本やマンガのコンテンツって、これから伸びるかも、と思う」
「そうだね。ウェブ絵本、ウェブ4コマ...か。面白いかもねー」
テトさんは、にっこり笑って言う。
すると、その時、ミクさんのカバンについていた小さなおしゃべり人形が。
「ソレ、オモシロイ」
と、しゃべった。
ミクさんは、下目づかいで人形を見やって、つぶやく。
「またしゃべった。こんなセリフ。なんとかしてよ。タイミング良すぎ」w(゜o゜*)w
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実際自分は死んでもよくて周りが死んだら悲しくて
「それが嫌だから」っていうエゴなんです。
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なんて素敵...命に嫌われている。
kurogaki
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