空 靡ける 雲の果て
遠く偲びゆ 山海越ゆを
誰が追いかけん 否
霞む尾根 形見とぞ見ゆ

嗚呼 真澄鏡
曇りなく照らし給え 天皇の大御軍に
甲矢と 大真弓引かんと勇みたるを
荒び呻る 懼れなき大夫の 満ち満ちて薙ぎ払わん

身 尽くし行け
おどろさわけき御髪を 嗚呼 唐衣
草枕長き旅 玉襷かけ 騅に乗りたれば
疾風駆くる千里行 千早振る神さびて天飛ぶや

阿知女をを 
天雲の向伏す国の建
桔梗かざす 風流士こそ
 
嗚呼 豊の葦原 瑞穂増れる国
松が末を結ぶは 君がために

阿知女をを
平らくと 幸くあらんをと
乞いに乞うる 心を溢る

空 靡ける 雲の果て
遠く偲びゆ 山海越ゆを
誰が追いかけん 否
霞む尾根 形見とぞ見ゆ

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現代語訳

空をなびく雲の果てのさらに遠く、
あの山、あの海を越えていったあなたを深く思うのです。
誰があなたを追いかけることができましょうか、いや、誰もできやしません。
だからせめて、かすんで見えるあの尾根を、形見と眺めるのです。

ああ、澄み渡った鏡のように、
曇りなくお照らしくださいませ。天皇のすばらしき軍勢の中にいて、
最初の矢となって、立派な弓を引こうとする勇猛なあなたです。
荒れた風の中にあってもおそれを知らぬ、強くたくましい男のように、心も気も充実して、草を薙ぎ払い進んでいくのでしょう。

その身を尽くし、行軍ください。
黒々と長く伸びたきれいな髪で。ああ、長旅に美しい着物を着て、
立派な襷をかけて優れた馬に乗ると
千里の旅でさえ疾風のように駆けていくのでしょう。神々しく、自在に空を翔ける鳥のように。

神よ、神よ。天雲が遠く連なる国の勇敢な男は
桔梗の花をかざす風流な男でもあるのですね。

ああ、豊かな実りが増してゆくうるわしきこの国で、
松の梢を結び、平安たれと祈るのは、他の誰でもなく、あなたのためなのです。

神よ、神よ。あの方が穏やかであることを、
幸あらんことを、願いに願うのです。心を溢れるほどに。

空をなびく雲の果てのさらに遠く、
あの山、あの海を越えていったあなたを深く思うのです。
誰があなたを追いかけることができましょうか、いや、誰もできやしません。
だからせめて、かすんで見えるあの尾根を、形見と眺めるのです。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

来揺(low part)【曲:カガミP】

※前ver.に読みがなつき。

閲覧数:504

投稿日:2011/04/26 14:55:32

文字数:985文字

カテゴリ:歌詞

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    ご意見・ご感想

    「おどろさわけき御髪」の読みが「おどろさわきみかみ」になっています。「け」が抜けています。

    2018/09/22 22:30:27

  • FGLV

    FGLV

    ご意見・ご感想

    lowと書いてありますが、高音パートの歌詞ではありませんか?

    2017/01/25 11:39:39

  • izayato(カガミP)

    izayato(カガミP)

    使わせてもらいました

    歌詞入れした音声完成いたしました!
    http://piapro.jp/t/Nf51

    2011/04/26 07:54:05

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