#4
「グミ……ちゃん」
恥ずかしそうに赤くなりながら、私の名前を呼ぶミクちゃん
ほんっと、かわいい
「ミクー!!」
私は思わず、本能のままにミクに飛びついた
「わぁい!うれしい!もう友達だねー!」
私のことをグミと呼んでくれた彼女なら、もう彼女は友達!
ミクもやれやれといった様子で、受け入れてくれたようだった
そして、今、めーちゃんに頼まれた新刊図書の配架を行っている
21時半までに終わるように言われたので、急がないと間に合わない
「うぅ……おなかすいた」
私のお腹はぐーぐーと、すごい音を連発する
「そうですね……あ、えと、そうだね」
私が敬語をやめてほしいというのを律儀にきいてくれているミク
私はポケットから飴を取り出して、口に含む
「ああ!グミさ……グミちゃん、また何か食べてる!」
ミクが私を指さす
「んん?ミクも食べる?」
「えぇ……またメイコさんに怒られます……怒られるよ?」
「はは、そんなのが怖くて、ここのバイトが務まるかー!」
私のモットーは、ダメと言われたことはやりたくなる!である
「はい、これ、ミクの分、とうふ味の飴だよー」
「あ、ありがとう…………」
ミクが私をみて、何か言いたそうだった
「なに?」
なので、私は自ら聞いてみることにした
「あの……あった時にもらったのがレタス味、今のがとうふ味……なんで、こんなに味の薄っすらとしたものばかりなんですか?ほとんど、舐めれば消えるただの球なんだけど?」
「えー?なんでって、砂糖の取りすぎは太るからじゃん!それに美味しいでしょ?」
確かに私以外がこの飴を好き好んでいるところは見たことはないが
「え……それって、食べなきゃいいだけじゃない?」
「いやいや、ロマンがないよ!ミク!食べたのに、ほとんど味がないっていうところに最大の魅力があるんだよ!」
「そ、そう……そういうものなのか?」
理解を得られなくても、これが私の美学!
「あ、ミクってさ、何年生?」
「え?何、急に!?」
そんなに急だったかなぁ?
「えっと、○○高の二年です」
「あーやっぱり?!私と同い年じゃん!私、××高だよー」
歳はちかいと思っていたけど、同じだとなおうれしいなぁ
「イアさんも私たちと同じくらいですか?……あ、もう、敬語やめるの難しい」
敬語をやめるのってそんなに難しいかな?
敬語の方が私には難しい
「ううん、イアちゃんは二つ下だって言ってたよ?」
「え、二つ下……って、ええ!中学生なの!イアさん!すごく大人びてたし、同じくらいかと」
まぁ、確かに少し大人っぽいかな、イアちゃんは
「あ、ちなみにー、めーちゃんの年齢はー」
「はいはい、メグミ、配架は終わった?」
私の後ろに黒い笑顔のめーちゃんがいた
「わあああああああああ!!」
私は思わず叫んでしまった
そして、軽くぺしっとたたかれる
「もうそろそろ時間だから、帰りなさい。遅くまでごめんなさい」
「え、いいんですか、まだ終わってないですけど……」
ミクがまたまた律儀にそんなことを言っている
「帰ってもいいって言っているんだから、ありがたく帰ろうよ」
私はテスト期間などの、早く帰れる時は大歓迎だ……まぁ、テストはアレだが
「これ以上はダメよ。もう夜も遅いし、高校生はもうタイムリミットよ」
「はい、わかりました……」
ミクは少し残念そうだけど、そこまで責任が持てるものなのか……私にはよくわからない
「じゃ、めーちゃん、またね!さ、いこ、ミク!」
「え、あ、えっと、お疲れさまでした」
私はミクの手をひいて、更衣室に走り出した
「メグミ!走らない!」
めーちゃんの言葉にびくっとして、私は【ゆっくりと】更衣室に向かった
それを見たミクはくすくすと笑っていた
図書館はひみつがお好き#4【グミ視点・しるる】
今回はグミちゃんにスポットを当ててみましたが……
いまのところ、使いづらいww
とりあえず、今回までが設定の話でしたね
次回から、展開するといいなと思いますが、そこはゆあちゃんに任せますww
前回⇒http://piapro.jp/t/tnhd
次回⇒http://piapro.jp/t/yIlT
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