とりあえず、カイト様の想い人を捜すことから始まった。




「久しぶり、リン」



今日は3ヶ月ぶりにカイト様が城に訪れた。


「カイト様っ…!」


思わず抱きしめるリン。



「ごめんな、リン。

婚約を破棄してしまって…。」


「ううん、気にしないでカイト様。

私は平気よ。カイト様の幸せを祈ってる。」


そう言うリンの顔は、とても幸せそうだった。


多分、その想いも本心なのだろう。



「じゃあ、リン。そろそろ失礼するよ。」


一緒にお茶を飲んだだけでカイト様は帰ろうとした。


「泊まっていかないの!?」


いつもなら2・3日滞在するカイト様。



「あぁ…僕の逢いたい人が隣国にいるんだ。

今日はそこへ行って泊まろうと思う。」



そう言った瞬間、リンの纏う空気がピリピリとした。


リンも悟ったのであろう。



カイト様の想い人は隣国にいる……と。

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悪ノ想イ[自己解釈 小説] 6

閲覧数:101

投稿日:2012/11/18 01:06:26

文字数:401文字

カテゴリ:小説

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