屋根を見下ろす満月の裏
覗いた者は帰れやしない
野次馬は目を抜かれた 生きた死体
闇へ傾く明日の街灯
所詮はヤワな輩なんだ
夜景見上げる君に 光る八重歯
あまり利口にやれば
日が近付くだけ
しがみつく強がりを やめろ
「待った! やばやば!」 今はただ悪夢(ゆめ)にさよなら
風に逆らう矢を放った
冴えた頭を二つ振れるなら
ゾロ目出せば次へ進むだろ?
まだ名前は伏せて駆け抜けるよ
鉛玉ならすり抜けた
やけっぱちさえ走らせればいい
ナメた真似に不躾なお見舞いさ
時計の針を模した月光に
貫かれたヴィーナスの臓
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ならば言い切る 「“あわれ”だ」と
そこに確かな寒気があった
やたら自分は気付くのが遅かった
迫り来るその刃(やいば)
ついに一矢報われ
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火炎のごとくあげる咆哮は
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並べた肩は風を切って
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空には月がやけにでかでかと
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