僕は問うた
”そんな翼でどこへ行くの”かと
君は答えた
”彼の元へ行くの”だと

それは雨降る夜の事
僕は君と出逢った
君は何度も羽ばたこうとするけれど
けれどそれは叶わない

君はずっと泣いていて
涙は雨と共に伝い落ちていった
そして君はこういった
”逢いたい逢いたい”と

僕は問うた
”そんな翼でどこへ行くの”かと
君は答えた
”彼の元へ行くの”だと

君はきっと知らないのだろう
あの日からずっと君を見ている事を
だけど君は空を見上げ
”彼”を想っているのかな

良く晴れた日の昼下がり
君は僕に別れを告げ
空を見上げて
大きな翼で羽ばたいた

僕は問うた
”そんな翼でどこへ行くの”かと
君は答えた
”彼の元へ行くの”だと
あの日と変わらぬ決意を持って

君がどんどん離れてく
”行かないで”という声も
きっと君には届かない
だけど最後にせめて言わせて

もし君が”彼”に逢えなかったなら
僕が君を守るから…