「ユキさん」
 先生に呼び止められて、手帳を落としてしまった。
「は、はい!」
「なんで先生の手帳を持ってるんですか?」
 次の日の放課後、先生の机に戻しに行く途中。
 見つかった。
「廊下で拾ったんで、届けに来たんです」
「ありがとうございました、ユキさん。手帳が異常なほどべたついているのですが、それについては知りませんか?」
「知りません」
 そういやレンお兄ちゃんがチョコバナナ食べながら手帳見てたっけ。リンお姉ちゃんはみかん食べながら。それから他のクリプトンさんも見てたっけ。
「知ってますよね?」
「知りません」
「言わなければ成績を下げますよ?」

 ……先生のバカァ!
 分かってて言ったな、畜生。

 バレたか。
 家に上がりこんできたキヨ先生を見て、レンがチッと舌打ちした。
「ごめんねお姉ちゃんお兄ちゃん! 私が先生に見つかっちゃうから……」
「そんな事ないよ、悪いのはあのメガネだよ」
「さあ鏡音さん、ちょっとお話ししましょう」
 勝手に部屋に乗り込んで床に座られた。
 ユキちゃんも半べそをかきながら座る。
 ここはもう正直に言って謝らさせるしかないか。
「ロードローラー登校の件ですか?」
「それ以外に何があんのよ」
「俺ら学校に行くまで二十分かけて歩いてきてたのに」
「ロードローラー登校許されないってどういうことよ!」
「二十分は普通に歩いていける距離です」
「でも私らはロードローラー乗っていきたかったの!」
「それは鏡音さんのわがままに過ぎません」
 わがままじゃないのにぃ……。
「それで、ユキさんはなんでこんな事に協力したんです?」
「言わなきゃダメですか?」
 泣きながらユキちゃんがしゃべる。
「ダメです。成績を」
「そうやってすぐに先生が成績下げるって言うのが嫌だったんです!」
 いきなりユキちゃんが叫んだ。
 びっくりした……。
「私は、そうやって成績の事を持ち出す先生がだいっきらいです! 成績がすべてじゃないとか言っておきながら成績のことばっかり!」
 そして最後に、
「先生なんて大嫌い!」
 と言ってからランドセルも置いて外に飛び出した。
「先生、嫌われちゃったね」
「自業自得だろ」
「だってそんなひどい事してたんだもん」
「いや生徒から嫌われるなんて教師としてダメだ! 失態だああ!」
 ユキちゃんのランドセルと自分の荷物を持って、キヨ先生も同じように家から出ていく。

 窓からのぞくと、家の前で仁王立ちしたユキちゃんに先生が土下座して謝ってた。
 唯一の救いは、ユキちゃんはズボンを穿いていたことだな。

 っていうか、ロードローラー登校の事謝ってもらってないじゃん!
 レンはもうどうでもよくなったようで、ネットでロードローラーのサイトを見てる。
「おっリン、このロードローラーよくね?」
「え、どれどれ?」

 ま、いっか!

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

リンさんがキヨ先生に探りを入れにきたようですその3つまり最終話

ゆにPのユキちゃん聞いてたらユキちゃん好きになった。

鏡音は小学時代キヨ先生の生徒だったって設定。

社会の先生で何でもかんでも成績と結びつけたがる人がいて、ちょっと困ってるんですよ><

キヨ先生は厳しいってイメージがあるので、それを脱退するために書いたのかな。まあどうでもいいや。

閲覧数:230

投稿日:2011/04/22 21:22:24

文字数:1,198文字

カテゴリ:小説

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  • シベリア

    シベリア

    ご意見・ご感想

    ユキちゃんズボンはいててよかった!
    めがねに見られるところだったよねww
    ロードローラーで登校だと!?
    うちが先生だったら絶対許す!www
    キヨテルはそれでいろいろと恨まれてたのか…
    手帳もべたべたになったんだwwww先生乙ww

    成績と結びつけるなんてサイテーだよね…っていうか学校やだww
    勉強なんてだいっ嫌いだ!!!
    関係ない話ごめん
    ブクマもらうね~

    2011/04/23 09:00:11

    • 絢那@受験ですのであんまいない

      絢那@受験ですのであんまいない

      私も勉強なんて嫌だっ!
      学校は必要だよ、友達とボカロの話ができないからネwww
      オチが思いつかなくて無理やりな展開になったけどそこはスルーして☆突っ込んだららめらめよ☆

      私は鏡音と一緒にロードローラー乗りてえ!WRYYYYYYYYYN!

      2011/04/23 11:46:03

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