Zero Gravity Lovers 製作後記

ピアプロにブログ機能付けてくれないかなーとずっと思ってたんですが、テキスト投稿というカタチがあるじゃないか!しかもコメントも可能だし、ほとんどブログじゃん!ということに気づいたので、どーせ誰も見ないだろうけど(というか存在に気づかないだろうけど、というかそんな使い方するヤツがいるとハナから誰も思わないだろうけど)ブログがわりに製作後記を書くという実験をしてみます。だってブログ立ち上げるのめんどくさいんだもん。@ウーロンハイ+ビール×2


この子は難産だったんですよ。


「ぜろぐら」はボカロ曲としては3曲目なんです。
(一曲目は未公開。直して公開するかも。2曲目はok one more time)

そもそも、ミクの声が「可愛らしい」と一般に言われるイミが、自分で使うまでは理解できなかったんです。妙におばさんくさい声っちゅうか。これが可愛い?って。

で。自分で使ってみて。可愛い。可愛すぎる。自分の曲にはあまりにも可愛いすぎる。むしろ合ってないほどに可愛い過ぎる。正直合ってない。

どーしたもんかな。でも常日頃から機材やソフトのミニマリズムを追求する自分としては、違うボカロに手を出すというのはハナから選択肢にありませんでした。

となれば、可愛いミクの声に合う曲を作るしかなかろう。


 ま、可愛い曲嫌いじゃないし。


前から某ヤスタカの曲は研究してたし、これでいけるだろう。手持ちの武器は十分。

8bitシンセとか、今まで使ったことのないものも導入できたし(多分私に限らないだろうけど、どうせ曲つくるなら何かほんの小さなことでも今までやってことのないことを取り入れたい)順調に作編曲を済ませました。


でも何かがひっかかる。どーも気になる。なんかサビが聞いたことがあるメロディーだ。よし、自分に正直になろう。「なんか」じゃない。絶対どっかで聞いたことのあるメロだ。思い出せ。そうだわかった。あれは実家の車のカーステで、ライブを見に行くと張り切ってベスト版をヘビロテしてた妹が聞いてた某有名アーティストの曲だ。


無意識とは恐ろしいもので。そもそも人が「イイ」と思うメロディーって「どっかで聞いたことがあるメロディー」なんだろうなあ。
言われるまでもなくこの曲はperfumeっぽいんだけど、むしろそれだと似すぎないように注意することはできる。
でも、無意識にイイと思ってたメロディーが無意識に吐き出されると、しばらく自らパクってることにも気づかないもんなんですねぇ。


当然ボツだ。似てるとかじゃなくてフレーズのかたまり丸ごと同じメロだ(ひどい、、
新しいメロを書けばいいんだろうけど、そもそも自分にないミクに寄せた曲作りだったので、完成させる自信を失い、年は暮れましたとさ。


2012年という、まるで冗談みたいな年号の年も始まってしばらくした後、だいぶ立ち直ったのでこの曲のプロジェクトファイルを開く余裕も生まれてました。

やっぱかわいい。てゆかサビのメロ以外出来上がってるののボツるのもったいなすぎない?


というわけで、七転八倒してサビのメロを書き直しました。これが難儀した。

そもそもプロが作ったメロと同じものが乗ったオケを一度聞いてしまってるわけで。
これよりイイメロが書けるワケないじゃん。

確か2日はかけたような。今となっては良い思い出。(当時はホントイヤだった



完成したので歌詞とかの募集をかけました。
初めてだったんでほーんと手探りで。なかなかスマートに行かない部分が多かったけど、その分次に活かせそう。とりあえず、歌詞と同時にもう絵とかの募集もしたほうがよさそう。。


本当に良い歌詞がいただけました。いかに良い歌詞かというのはあちこちに書いてきたんで省きますが(ぇ
よく考えればフルの歌詞をミクさんに歌わすの初めてだった。

仮歌の段階で、音楽やってる友人とかに聞かせたりして

友「ミクの使い方上手いね」
私「いや、これぜーんぶベタ打ち」
友「マジで!?(絶句)そーんなに高性能なん?」

なんてやりとりがあった。でもこれは仮歌の段階だったから言えたことだとあとから気づく。

歌詞を入れたら、ベタ打ちだとぜーんぜんダメ。ド下手ですぜミクさん。
当たり前だけど調声という作業の必要性に気づく。

でも案外ここで用いられるスキルって、ボカロ独特のスキルじゃなくて、広く音楽一般のスキルな気がする。

そもそも、メロディーの音域はその歌手にあってるか。アタックやリリースのタイミング(声をどこまでのばすか)はどうか。

結局、ダイナミクスとかブライトネスとかのパラメーターを積極的にいじることはあんましなかなった。

むしろ、ピアノロールの表面に現れる部分でほとんどの調整が付いてしまうというか。パラメータは”微”調整っていう認識のほうがいいような。


あとはグルーブ感。

今回テクノだったから特に気になったのかもしれないけど、「かあ」とか同じ母音が続くとなんか遅れて聞こえる。

これはもう、ボカロエディターの次元で修正じゃなくて、一回オーディオに吐いたあとで、DAW上でオーディオを切って遅れを詰めてって作業をしました。

「人力クオンタイズ」と名づけたけど、メロダインみたいなテクノロジがある昨今、ボカロエディタの段階で遅れないようにできないもんだんでしょか。


繰り返しになりますが、とにかく思ったのは調声で気をつけるべきは楽譜やピアノロールで表せるような部分。

例えば「何より幸せ」のとこ。ベタ打ちだと、メロが下がってることもあり、さーっぱり幸せそうに聞こえないwむしろ不機嫌そう。
ブライトネスとか足してみてもあんまり効果はない。ソリューションとしては、リリースのタイミングを見直す、その部分に上にハモリを加えて明るくする、という、作曲段階のことでした。


というわけでwほとんどのことが初めての経験だったわけで、いきなり上手くいくワケもなく、次へ繋げるたたき台になれば御の字ということで。
そもそも継続するというのが一番大事なワケでして。私みたいにちゃんと音楽の教育を受けたワケでもない雑草はとにかく種を絶やさず生きることを繋げることが重要なんだろうなと思ってるわけでして。雑草でもこれからあと20年も経ってもまだ生きながらえてたら何らかの脅威になってたりするんじゃないかって。

まあ、一人でも多くの人の耳に止まっていただけたら幸いです。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

Zero Gravity Lovers製作後記

後で読んだら明らかに酔っ払いの文章だな、、

閲覧数:237

投稿日:2012/01/30 01:02:41

文字数:2,694文字

カテゴリ:その他

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