私は皆に怪しまれないように
制服に着替えて学校に行った。
ポケットにあの手紙を入れて…。
私が学校に着くとまだ授業中なので学校は静かだ。
私はそのまま、迷い無く屋上に向かった。
ギッ、ギギギッ
ドアを開けて屋上に出ると予想どおりそこには誰にもいなかった。
私はフェンスに向かっていき靴を脱ぎ
靴と手紙を置いた。
そして、一箇所壊れている所があるのでそこから外に出た。
下を見た。
高い。
私はここから飛び降りるのか…。
此処に来て、また戸惑ってしまった。
あまりの高さに足がすくんでしまった。
私は座り込み視線を空へと向けた。
パタパタパタッ…
空では鳥が自由に飛んでいる
私もそこへ…。
私は立ち上がり。前へ一歩踏み出そうとしたとき
バンッ!!
「待てよ!!」
カイトが走りこんできた。
「なによ?」
私は振り向かずに言った。
「死ぬな。お願いだ。」
カイトは言った。
「いったい、いったい誰のせいで私がこんな思いになったか分かってるの。」
私はカイトに言った。
「悪いのは俺だ。」
「えっ?」
思わずカイトの方を振り向いた。
「俺はわかってたんだ。何に対して怒ってたのか。
お前が気にしてるのは、休み時間のときの『キス』の事だろ。」
私は思わず体が動いてしまった。
ガシャン…
私はフェンスの方に走って向かった。
「あれは、好きでやったんじゃないんだ…。
いきなり不意にやられて。
気付くとお前が見てて…。
俺は…、だから言い出せなくて…。」
私は気付かないうちに涙を流していた。
「ふふっ。
ばか…。言ってくれれば良かったのに。
私はカイトの事信じてるんだから。」
「ミク…。」
私はフェンスの中に走りこんで、そのままの勢いでカイトに抱きついた。
「ミク…。
ゴメン。」
涙が止まらなかった。
その後
私達は三年になった。
「カイトぉぉ。」
私はカイトに大きく手を振った。
「おっ!!いたいた。」
カイトが人ごみを掻き分けて私のところに来た。
「遅れてごめん。」
「いいよ。カイトが来てくれただけで大満足だよ!!」
と言って私は笑った。
今日はクリスマスイブだ。
私は心の中で願った。
(サンタさん。私はプレゼントなんて入りません。
その代わり、カイトとずっといさせてくださいね♪
では、
Merry Christmas.
Grant happiness of the eternity to us.)
The end
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