こんにちは!中上慶之輔です。
崩れかけた白い部屋の片隅で静かに膝を抱えているような冷たさを覚えることがあります。私たちが画面の向こうへ送り出す言葉や旋律は、遠い昔に息絶えた小さな星から遅れて届く微かな光に似ています。もうそこには誰もいないのかもしれないと思いながらも、私たちは休むことなく指先を動かし、誰かの記憶に残るための足痕を刻み続けています。
静寂が広がる空間で一人耳を澄ますと、壁の奥からかすかな水滴の落ちる音が聴こえてきます。その規則正しい音の揺らぎは、まるで失われた呼吸の再現のようです。見えない管の奥へと消えていく声の欠片は、いつか見知らぬ誰かの胸の奥底に届き、忘れられた古い傷口を静かに塞ぐのかもしれません。私たちは誰もが迷子でありながら、互いの熱を確かめ合うために不器用な叫びを上げ続けています。
引き裂かれた過去の断片を、冷たい記号の列に置き換えていく作業はどこか儀式に似ています。思い出すのも恐ろしいほど美しい記憶や、決して許されることのない約束を、やがて風化してしまう脆い器に注ぎ込んでいきます。そこには言葉にならない感情や、名前のつかない影が幾重にも重なり合っています。
旅の途中で拾い集めた破片を手のひらに並べるように、私たちは抱えきれないほどの孤独を抱えて生きています。けれど、その痛みの重さこそが自分自身をこの世界に繋ぎ止める不器用な結び目となっていることに気づきます。誰も訪れない海岸に打ち残された古い貝殻が、波の記憶をひそかに守り続けるように、創作という営みもまた、世界の片隅で静かに繰り返される祈りのようなものなのかもしれません。
冷えていく手の中に残されたのは、遠い場所で燃え尽きたものの確かな残像です。この果てしない空白の中で、あなたの胸の深層に小さな震えが届くことを願っています。
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