一筋の光

6時間目の始まり(ミク目線)
はあ~…、またほっとかれてしまった、
後、わたしよりクオくんに話しかける人が多くなった。
でも、転校生の方がみんな興味があるのかもしれない。
そしてやっぱり、話しかけにくい。

「ごめん、もう時間だよ」
「え?別にいいじゃん〜」
いや、本当に時間だから、わたしもそう思った、
そう考えていたら先生が来た。

「みなさ~ん、時間ですよー」
(ほら、やっぱり時間だ)
今は国語の時間、数学より得意な授業なんです。
「はあ~、とうとう出られたー」
あっ、クオくんと目が合った、でもわたしは、
国語の教科書で顔をかくしてしまった。

今のわたし、もしかして顔赤い?
教科書を見ているフリをしながら、そんな事を考えてしまった。
「ミクさん、10ページの3行目を読んでください!」
「あっ、はい!」

おとといと違う呼び方をされたので、
あせって教科書を落としてしまった。
まあ、初音という名字が1人増えたから、当たり前だと思うけど。

家での出来事(ミク目線)
「ただいま~」
「あっミク、おかえり」
お母さんの声だ、やっぱり学校より家がいい。
でもわたしは今、少し「暗い事」を考えていた、
「暗い事」とは、みんなに言えない事だ。

「ただいま~」
「あら、おかえり」
お兄ちゃんが帰って来た、そしてみんなで少し話し始めた。
「あっミク、昨日来た転校生って、どう言う名前?」
お兄ちゃんがクオくんの事を聞いて来た。

「名前って、フルネーム?」
「うん、そうだよ」
名前が自分とほとんど同じなので、
おどろいちゃうかもしれないけど、言ってみた。

「えーと、初音ミクオって、名前だったよ」
「あら!ミクとそっくりな名前ね!」
そう、お母さんが言うと、お兄ちゃんが何か思い出したみたいです。
「うーん…、初音…」

「…あっ!」
「初音」と言う名前に何かあるみたいです、でもその名前…。
「いとこに、同じ名前の人…」
いとこ?あっ!もしかして、あの女の人?
わたしもとうとう思い出した。

「いとこって、初音メイコさん?」
「そう!なんか、弟が居るとか言ってた様な…」
なんか、あいまいです、本当かな〜。

「うーん、聞いてみようかな」
「てっ、けい帯どこだっけ?」
え?お兄ちゃんの目の前にあるじゃん、
わたしは、そう伝えようと思ったら、見つかったみたいです。

「まあ、教えてくれてありがとう」
「え?何も言ってないよ」
あれ?お兄ちゃん、何言ってるんだろう?大じょう夫かな~?
「え?声に出てたよ」
「てっ、えー!」

うそ~、声に出てたの~。
わたしは意外と耳良いねと思いながら、
けい帯で話しているお兄ちゃんの声を聞いていた。

「あっ、もしもし?」
〈あれ?もしかしてカイト?〉
「うん、そうだけど」
〈て、言うかどうしたの?〉
「まあ、前にメイコが弟がいるって言っていたじゃん」
〈あっ、そうだったわね〉
「その子の名前って、初音ミクオで合ってる?」
〈合ってるけど、どうしたの?〉
「ミクの高校に転校生が来て、その子が同じ名前だったから気になっちゃって」
〈まあ、最近そっちの方に引っこして来たからね〉
「やっぱりそうだったんだ」
〈うん、そうよ!〉
「いや~、それだけで電話してごめん」
〈いや、大じょう夫よ!〉
「じゃあ、また」
〈えぇ、またね〉

お兄ちゃんの電話が終わったみたいです。
終わってけい帯を置いてから、お兄ちゃんがこう言った。
「やっぱり合っていたよ、最近引っこして来たみたい」

「へ~、クオ君にお姉さんがいたとは」
わたしがお兄ちゃんと話していると、お母さんがこう言った。
「ミクは、変わった呼び方しているわね」

お母さんにそう言われたので、わたしはこう答えた。
「まあ~、前の学校でそう呼ばれていたらしくて」
「そうだったんだ」
そう言ってから、お母さんはキッチンの方へいった。
今日のご飯なんだろう?
わたしはそんな事を考えながらワクワクしていた。

次の日の通学路(ミクオ目線)
「じゃあ、行ってくる」
「行ってらっしゃい、ミクオ」
今日で、新しい学校は3回目、今日はどんな事がおきるかな?
ぼくはミクに書いてもらった地図を自転車にまたがりながら見ていた。

まあ、少し分かりにくいけど。
「えーと、右に曲がれば良いのかな」
そんな事を言いながら自転車をこいでいるとミクを見つけた。

「あっ、クオ君…」
「どうだった?道、分かってきた?」
そう聞かれたので、ぼくはこう言った。
「ま、まあ~、少しだけ」

ぼくはそう言ってから、昨日は遅刻してしまったので、
急いで自転車をこいで、学校に行った。

教室の中(ミクオ目線)
「「おはようございます」」
教室に着くと、ぐう然二人のあいさつが重なった。
後、今日は少し間に合ったみたいだ。

あれ?雑音って名字の子がまだ来てないみたいだ、
後もう少しで時間になるのに。
だけど、少し経った時にその子が来たみたいだ。

「おはようございま~す」
「あれ?雑音、今日遅かったね」
ミクの前の席の子は、雑音の知り合いなのか話しこんでいる、
そしてぼく達に気付いたのか、その子はこう言った。

「まあ、あたしの後ろの席の子が先にいたから、そう思ったのかもしれないけど」
「そうかもねw」
話し終わったのか、雑音が席に着いた。
「本当に先に来てたとは!めずらしいね~」
「え?う、うん」
やっぱりこの二人、何かあるのかな?そう考えながら、先生を待っていた。

午後の授業(ミク目線)
今は「音楽」の授業、わたしが好きな授業なんです。
「ミクさん、また上手くなったわね!」
「あっ、ありがとうございます」

わたしは歌が上手いと言われる、でも、英語の歌詞は苦手なんだけどねw。
今は全然いじめはない、でも雑音さん達は、何か話しこんでいるみたいです。

「初音さんが苦手なの知っている?」
「うん、海でしょ?」
え?苦手なもの?まあ、海であっているけど、どういう意味だろう?
「でもそれ、今は言わない方が~」
「大じょう夫よ、考えているだけ」

何を考えているのだろう?
聞いてみたかったけど、今は出来なかった。
「あら、時間よ!」
「あっ、はい!気をつけ!礼!」
『ありがとうございましたー!』

はあ~、終わった~、そう思いながら、「音楽室」から出た。
あっ、2年生だ!次に使うのは、2年生みたいです。
知っている人は少ししかいないけど、色んな先輩がいる学年なんです。

悲しい放課後(ミク目線)
音楽の授業が終わり、1、2時間が経って、帰りの会も終わって、
下校中の時の事。
雑音さん達のいじめは、どんどんひどくなった。
「もう!嫌!」

わたしはそう言うと、雑音さん達がわたしの事を、
見てないすきに、かばんをとって、その場から逃げた。
「あれ?初音さんがいない!」
「え?逃げられた?」

「はあ…はあ…」
とうとう逃げられた…。
と思ったら、人にぶつかってしまった。
「う、うわ?!」
「え!大じょう夫?」
ぶつかってから少し後に聞こえた声は、
聞いた事のある男の子の声だった。

出てきたキャラ(6人)
初音ミク(16歳)
初音ミクオ(16歳)
雑音ミク(16歳)
カイト(20歳)
メイコ(20歳)
担任の先生(女性)
ゲストキャラ(4人)
ミクのお母さん
同級生(女子)
ミクオのお母さん
音楽の先生(女性)

男子:2人
女子:8人
合計:10人

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

小説 深海少女 ②話

10月下旬に投稿予定の「③話」の内容のために登場人物を
少し変えました。
(少しネタバレしてごめんなさい。)

閲覧数:215

投稿日:2015/10/17 20:59:45

文字数:3,088文字

カテゴリ:小説

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