二人は路地で立ち止まった。
「リン、今の人達、誰?」
レンが息切れをしながらもリンに尋ねた。
「病院の、人達、よ。抜け出したのが、ばれた。」
リンも息切れをしながら途切れ途切れに答えた。
「まさかこんなに早くばれるなんて。この国は…「リン!!」
ぶつぶつと呟いていたリンは急に咳き込みだし、倒れた。レンは叫び、白衣を着た連中が二人に近づいてくる。
「リン様!大丈夫ですか!」
連中が心配そうにリンを取り囲む。
「…大、丈夫、よ…」
リンは弱弱しく返し、意識を失った。








リンが目覚めたのは白い部屋の中だった。心配そうに自分を見つめる父親をリンは見つけた。
「リン、大丈夫か?あの少年はどうしたんだ。」
リンの父親がリンに疑問をぶつけてくる。リンはあやふやだった脳を呼び覚まし、
「大丈夫。レンは?私によく似た男の子は何処?」
父親は
「あの少年を連れてくる。二人で話し合いなさい。その後にちゃんと何があったのか伝えること。」
リンが頷いたのを確認し、レンを部屋へ連れて来た。
リンとレンは二人とも黙ったまま。部屋を静寂が走る。
「私ね、心臓の病気なの。走ったり、激しい動きをすると、発作が起こって、死んじゃうかもしれないんだって。」
リンが沈黙を破った。
「…レンっていう名前はね、本当なら一緒に生まれてくるはずだった双子の弟の名前だったの。お父さん達が考えてつけてくれた名前なんだ。」
リンは少し憂いをひめた顔でつづける。
「まぁ、弟の名前だったのにレンにつけちゃったけどね。」
その声はかすかに震えていた。
「私ね、レンが私そっくりだったことに運命を感じちゃった。一緒にいるはずの弟の代わりに神様が与えてくれたんだって…」
リンの目頭にしずくが浮かぶ。
「でもさ、そんなことなんてないのにね。私、もうすぐで死んじゃうのに。」
ついに涙がこぼれた。
「でもね、私、レンに出会えてよかった。その時間が生きていて一番幸せだった。」
リンは視線をレンへと向けた。
「私の友達になってくれて、ありがとう。レン。」
レンは懐から小さな包みを出した。
「死神ってのはね、不死身なんだ。半永久的に生き続ける。」
レンはリンに包みを渡した。
「僕の友達になってくれてありがとう、リン。君の記憶は僕が永遠に守り続ける。」
リンは泣きながら微笑み、
「ありがとう、レン。」
レンを抱きしめた。









その日、リンはこの世を去った。
リンは静かに息を引き取った。リンは安らかな笑顔を浮かべていた。リンの首にはクローバーのネックレスがあった。
死神ははリンの墓の前で泣いた。静かに泣いた。死神にとって生まれて初めての涙だった。
そして、彼女の瞳のように蒼い空を見上げ、
優しく微笑んだ。










「ありがとう、リン。」





僕はもう、寂しくない。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

鎌を持てない死神の話 三話

完結!
私が書いた小説で初めて完結しました。実はリンの双子の弟がレンだったり、だからお父さんが優しかったりするのですよ。でも、レンもリンもお互いに恋愛として好きだったり。
ここまでお付き合いくださった皆さん、ありがとうございます!これからもよろしくお願いします!(日本語変ですか?)

次は、約束の花という曲の解釈をやります。

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閲覧数:168

投稿日:2011/11/27 20:19:29

文字数:1,185文字

カテゴリ:小説

  • コメント2

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  • アストリア@生きてるよ

    やーくーそーくーのーはーなーぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!楽しみにしてるぜ!←

    完結したね……最後は本家曲でも感動のシーンだよね……
    最後の「僕はもう、寂しくない。」ってとこマジ感動したよ!完結おめでとう!!

    これからも頑張れぇ!!!

    2011/11/14 15:44:59

    • 美里

      美里

      楽しみ?!あまりしないほうが…

      完結だよ。最後のとこは本家様最強だよね…
      感動だなんてそんな、ありがとう!おめでとうって言ってくれてありがとう!!

      これからもよろしくぅ!!!

      2011/11/14 16:48:01

  • 瑞たまり

    瑞たまり

    ご意見・ご感想

    すてきですー′ワ`
    このアレンジ具合が好みです♪
    次の約束の花もがんばってください^^

    2011/11/12 19:48:09

    • 美里

      美里

      素敵だなんて、ありがとう!
      アレンジしすぎたかな、と思ってたからうれしい。
      約束の花はホントにいい曲だったので、やりたかったの。
      頑張るよ!

      2011/11/12 20:57:03

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