A.
退屈の羽衣(ころも)纏い 十六夜に抜け出した月の都
あの都は穏やかなれども 音もなく桂の樹が揺れるだけ
喧騒に満ちた下界 天つ風届けるは響く調べ
天(そら)を歩み導かれるまま 辿り着く月下香(チュベローズ)が揺れる庭

B.
見慣れぬ楽器手に 貴方は微笑んで
「ようこそ、月の姫」私に告げた

サビ.
小夜に逢瀬重ねる毎 募り行く想い
麗しきはこの人の世 旋律が響く
報われぬと知りながら咲き誇るこの恋を
月は愚かと哂うでしょうか

A.
眩むほど闇に映ゆる 望月は欠けてゆく時の宿命(さだめ)
契りを結びし女性(ひと)がいると 苦しげに貴方は云い俯いた
人ならぬこの身故に 救いなどないのだと風は告げる
想い枷になってしまうなら 貴方から微笑(えみ)を消してしまうなら

B.
あの夜の衣手に 私は微笑んで
「さよなら、愛し君」貴方に告げた

サビ.
小夜に逢瀬重ねる毎 募り行く想い
帰るべきは月の都  旋律は遠く
雨夜の月雲隠れ もう逢えぬその姿
月は黙して下界を照らす

C.
想いが枷になるならば
記憶を全て消しましょう
貴方が幸せであるように

サビ.
小夜に逢瀬重ねる毎 募り行く想い
帰るべきは月の都  旋律は遠く
雨夜の月雲隠れ もう逢えぬその姿
月は黙して下界を照らす

小夜に逢瀬重ねる毎 募り行く想い
麗しきはこの人の世 旋律が響く
報われぬと知りながら咲き誇るこの恋を
月は愚かと哂うでしょうか

++

ひらがなでかいてみた。


A.
たいくつの ころもまとい (5-6)
いざよいにぬけだした つきのみやこ(5-5-6)

あのみやこはおだやかなれども(14)
おともなく かつらのきが ゆれるだけ(5-6-5)

けんそうに みちたげかい(5-6)
あまつかぜとどけるは ひびくしらべ(5-5-6)

そらをあゆみ みちびかれるまま(6-8)
たどりつく ちゅべろーずが ゆれるにわ(5-6-5)

B.
みなれぬがっきてに あなたはほほえんで(9-9)
ようこそつきのひめ わたしにつげた(9-7)

サビ.
さよにおうせ かさねるごと つのりゆくおもい(6-6-8)
うるわしきは このひとのよ せんりつがひびく(6-6-8)
むくわれぬと しりながら(6-5)
さきほこる このこいを(5-5)
つきはおろかと わらうでしょうか(7-7)

A.
くらむほど やみにはゆる(5-6)
もちづきはかけてゆく ときのさだめ(5-5-6)

ちぎりをむすびしひとがいると(14)
くるしげに あなたはいい うつむいた(5-6-5)

ひとならぬ このみゆえに(5-6)
すくいなどないのだと かぜはつげる(5-5-6)

おもいかせに なってしまうなら(6-8)
あなたから えみをけして しまうなら(5-6-5)

B.
あのよのころもてに わたしはほほえんで(9-9)
さよならいとしきみ あなたにつげた(9-7)

サビ.
さよにおうせ かさねるごと つのりゆくおもい(6-6-8)
かえるべきは つきのみやこ せんりつはとおく(6-6-8)
あまよのつき くもがくれ(6-5)
もうあえぬそのすがた(5-5)
つきはもくして げかいをてらす(7-7)

C.
おもいがかせに なるならば(7-5)
きおくをすべて けしましょう(7-5)
あなたがしあわせで あるように(9-5)

サビ.
さよにおうせ かさねるごと つのりゆくおもい(6-6-8)
かえるべきは つきのみやこ せんりつはとおく(6-6-8)
あまよのつき くもがくれ(6-5)
もうあえぬそのすがた(5-5)
つきはもくして げかいをてらす(7-7)

さよにおうせ かさねるごと つのりゆくおもい(6-6-8)
うるわしきは このひとのよ せんりつがひびく(6-6-8)
むくわれぬと しりながら(6-5)
さきほこるこのこいを(5-5)
つきはおろかと わらうでしょうか(7-7)

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

雨夜の月【曲つけていただきました】

MazoPが曲をつけてくださいました。
ありがとうございました!
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3578854


*ぷち解説
・月の都
 月にあるとされる仙女が住む宮殿のこと。
 また、月の模様を天女と見る風習とあわせて、ここでは天女として扱っています。
 故に「羽衣」

・桂の樹が揺れるだけ
 月には古来、桂の樹が植わっているとされる故事から

・月下香
 チュベローズ。夜来香とも。夜に強い香りを放つ花のこと。花言葉は危険な快楽。

・小夜
 夜のこと

・雨夜の月
 雨の降る夜の月で、雨月とも。雨で見ることの出来ない名月を言うが、
 転じて恋人の姿を想像するだけで実際には見られないことを例えていいます。
 実際には起きない奇跡をさすことも。

閲覧数:959

投稿日:2008/06/07 18:15:06

文字数:1,650文字

カテゴリ:歌詞

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