1.
乾いた風が荒れた頬を打つ
歩いて来た道は とうに消えた

道のない地図に描かれているのは
目印がただひとつだけ

強さも戦いも求めた訳じゃない
穏やかに歩いて行ける道はなかった それだけ

吹き上げる砂粒が肌を刺すように
過ぎたはずの痛みが忍び込むけど

この痛みより 怖れより 渇く心が
風吹く向こうへ急き立てるの
戻れる道などなくても

2.
私の望みと誰かの願いが
共に歩めるなら素敵だけど

希望の顔した期待に割くほど
重ねた日々は軽くない

壊れるものばかり夢と名付けないで
傷も痛みも分からずに何を守れると言うの? 

目を塞ぐ砂嵐 足も掬われ
有りもしない悪意を心が探す

心折れても 嘆いても 膝をついても
嵐の向こうは眩しいほど
──汚せる夢などないのね
3.
私は何ひとつ強くなんかない
ただ 諦めたふりをして もう譲れないだけなの

レゴリスの月面を靴も履かずに歩くような
無謀な夢と知っても

まだ痛いまま 泣いたまま 怯えたままで
白紙の旅路を埋めてゆくの
弱い私ごと抱えて

〔ボカロ入力用かな表記〕

1.
かわいたかぜが あれたほおおうつ
あるいてきたみちわ とおにきえた

みちのないちずに かかれているのわ
めじるしが ただひとつだけ

つよさも たたかいも もとめたわけじゃない
おだやかにあるいていける みちわなかあた それだけ

ふきあげるすなつぶが はだおさすよおに
すぎたはずのいたみが しのびこむけど

このいたみより おそれより かわくこころが
かぜふくむこおへ せきたてるの
もどれるみちなどなくても

2.
わたしののぞみと だれかのねがいが
ともにあゆめるなら すてきだけど

きぼおのかおした きたいにさくほど
かさねたひびわかるくない

こわれるものばかり ゆめとなずけないで
きずもいたみもわからずに なにおまもれるというの

めおふさぐすなあらし あしもすくわれ
ありもしないあくいお こころがさがす

こころおれても なげいても ひざおついても
あらしのむこうわ まぶしいほど
よごせるゆめなどないのね


3.
わたしわ なにひとつ つよくなんかない
ただ あきらめたふりおして もおゆずれないだけなの

れごりすのげつめんお くつもはかずに
あるくよおな むぼおなゆめとしいても

まだいたいまま ないたまま おびえたままで
はくしのたびじお うめてゆくの
よわいわたしごとかかえて

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月砂(レゴリス)の旅人

2024.5.8 一部改稿
・ゲームの勇者だって戦ってりゃ痛いはず。回復やバフがあろうと、痛いもんは痛い。
・どんだけ泣こうが落ち込もうが、挫折しようが形を変えようがいい。打ちひしがれてもいいから、打ちひしがれ続けませんように。
・強さよりしぶとさが勝ってもいいじゃない?

閲覧数:167

投稿日:2024/05/08 09:27:28

文字数:1,029文字

カテゴリ:歌詞

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  • MGK-7

    MGK-7

    その他

    歌詞応募ありがとうございました。レゴリスがテーマになっていて良い歌詞だと思いました。今回は、すみませんが不採用とさせていただきます。またよろしくお願いします。

    2023/12/31 21:05:25

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      tag

      ご連絡ありがとうございます。
      素敵な曲と学びの機会に出会えたことを嬉しく思います。
      ありがとうございました。

      2023/12/31 21:59:57

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