#30-1「みんなとの別れ」


翌朝、天気は快晴

今日はミクがマスターと共に寮を出る日

寮のみんなは、ちゃんと全員が起きて朝食をミクと一緒にとった


そして、朝食を食べ終わると寮のインターホンが鳴った


それはミクのマスターである彼女がやってきた音だった

しかしその音は、みんなにとって、ミクとの別れが近いことを意味していた





リビングに全員が集まり、そして、カイトとメイコが彼女に対面する


「メイコさん、カイトさん、それに皆さんも、ミクと仲良くしてくれたみたいで、本当にありがとうございます」


彼女が頭を下げる

その彼女の横でうつむいたままのミク


「あの…では…ミクを確かにお返ししました」


カイトがそう彼女にいった


「はい。ありがとうございました!これからは2人で頑張っていきます!」


意気込む彼女を見て、みんなは唇をぎゅっとかみしめていた

これはミクのためだ

だれも悪くない

これで大好きなミクが幸せになれば…

みんながそう思っていた






「では…飛行機の時間がありますので、私たちはこれで…」


そういって彼女が立ちあがった



彼女はミクの荷物を持って、玄関までやってきた

その後をうつむいたまま、ついていくミク


「ミク姉!!」


突然、リンがミクに抱きついた


「やだ!いかないで!ミク姉と離れたくない!」


リンはそういうと大声で泣き始めた


「リ…リンちゃ…ん」


ミクも目に涙を浮かべながら、リンを見た




「こら……リン…ミクが…困るでしょ……」


リンに対して怒るメイコだったが、メイコの目にも涙がたまっている


「ミクちゃん…私たちは離れていても仲間で家族だからね。それを忘れないで」


ルカのその一言にみんなが、うんと大きくうなずいた





「ミク…そろそろいかないと…」


マスターが時計をみてそういった

ミクは、はいと返事をすると、みんなに向き合った


「みんな、ありがとう。私の家族、みんな大好きだよ。さよなら……」


そういうとミクは、くるりとみんなに背を向けて歩き出した


「ありがとうございました。また機会があったら、寄らせてもらいます。それでは、みなさん、お元気で」


マスターもそういうと、ミクの後を追いかける





グミが玄関を飛び出す

それにつられて、みんなが靴もはかずに飛び出した


「ミク様!私!もっと歌の技術を磨きます………そしたら、ミク様に会いに行きます!!…その時は、一緒に歌ってくれますか!?」


グミが決意の表情でミクに向かって叫ぶ

すると、ミクはこちらを向いて、頑張って笑顔をつくって頷いた




ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

みんなでボーカロイド観察(仮)#最終話ー1

こうして、ミクは寮を去りました

リンちゃんの気持ちがよくわかります

さ!ついにボーカロイド観察の最終話です!
あとすこし!!!

閲覧数:520

投稿日:2012/03/28 17:34:48

文字数:1,142文字

カテゴリ:小説

  • コメント1

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  • 中野めけ。

    中野めけ。

    ご意見・ご感想

    何なんだ?この感動するお話は!

    もう・・・・泣けるじゃんか!
    凄い!しーちゃん!
    ブクマ貰い!

    2012/03/28 17:46:21

    • しるる

      しるる

      ブクマありがとうです!!

      て…てれる…///
      けど、これは私も自分で書いてて、目頭があつくなりました(>_<。)

      2012/03/28 18:12:40

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