――――――時は午前十時。
「よく考えたら、朝から開いてるところってあんまりなかったんだよな」棗が言う。
「でも、あって良かったじゃないですか」ミクが言う。
・・・・・・・沈黙が続く。
「今さ」棗が口を開く。
「はい」
「研究をしてるんだけど」
「何のですか?」ミクが訊く。
「簡単に言うと千円札や一万円札を裏表逆にするの」
「はぁ」ミクが言う。
「まぁ、簡単に言うと」
「はぁ」
「量子計算式の証明に使うんだよ」
「りょ?りょうし?」
「プランク単位を支配する仮説でね」
「はい」
「家にあった装置の中で札を自由に舞わせておけば表と裏が素粒子レベルでそっくり置換される」
「はい」
「具体的には机の上にあった紙に書いてある式の条件を満たさなきゃいけないんだけど」
「はい」
「まぁ、満たしたら亜高速回転する鉛の球体の中では似非ワームホールともいえる構造が出現し・・・」
「あ、もうそこまでで」
「なんで?」
「いえ、難しすぎますよ」
「そうだよねぇ」
「あの式の条件が難しいんだよねぇ・・・」
「あ、いえ。そっちじゃなくて・・・・」
―――――――――――パキッ。
「え?」ミクが音に気づく。
「どうしたの?」棗が訊く。
「いえ、今何か音が・・・・・」
―――――――――――パキッ。
「ほら、また」ミクが言う。
「・・・・・まさか」棗が言う。
「何か心当たりがあるんですか?」
「・・・・・・・・・いや。それはない・・・・」
「何がですか?」
「・・・・さっき話した理論のことに関連するんだけど」
「はい」
「この街は鉛のドームで囲まれてるんだけど」
「はい」
「まさか、このドーム状の中であの実験をする奴が現れたって言うのがたまに・・・」
―――――――ガタン!
「畜生・・・。やっぱり・・・・・」
「あの理論ですか?」
「うん。だとしたら犯人はあいつしかいないな」
「誰ですか?」
「・・・・・・・忍(しのぶ)だ」
「棗となにか関係は・・・・」
「・・・・親友だ」
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