朝なのか昼なのか分からない時間帯に、マスターは起きてきた。
「おはようございます、マスター。今日は土曜日だからって、油断しすぎですよ?」
僕は軽く怒るように言った。・・・ほんとは寂しかったからだけど。・・・なんて、マスターに言える訳ない。
「だってぇ・・・眠いもんは眠いんだもん」
寝起きなのか口調がとろんとしている。ついでに目も。
「そんなこと言って、ほんとは違うんでしょう?」
「え?」
「朝起きたら勉強しなきゃいけないから、寝ているうちに妄想とかしてたんでしょう?」
「・・・にゃはは」
笑って誤魔化された。まあいいけど。
「カイトってば、どーしてそんなに毒舌なのかねぇ。私しゃぁそんな子に育てた覚えはないですよ」
「お前さんは何歳ですかにゃ」
「さーねー」
だんだん意味のない会話になってきた。僕は、
「それで、今から何するんですか」
と、多少修正することにした。まぁ、僕らの会話なんて所詮意味のない暇つぶしなんだけどね。
「んーっと、パソコンかにゃぁ?午後は勉強するよ、かまってあげないとね。色々進めとかないとだめだし」
「へぇ、僕は?」
「・・・いいじゃん、別に。」
「午後からはいなくなるなんて寂しすぎますよ。」
「・・・しょうがないじゃん。現実世界に戻らないとだめなんだし」
「一生、電子世界にいるってことは・・・だめですか」
「うわすっごくいい提案だけど、無理じゃな。その代わりちょくちょく顔は出すから・・・ね?」
「・・・分かりました。今更、もう遅いですよね。もう分かってたんですけど、もしかしたら・・・っていう期待はあったんで」
「そうだねぇ。もう2年かそこらだもんねぇ、私とカイトが出会ったのって」
「・・・そうですね、もうそんなに経つんですか。早いです」
「これからもよろしくね、カイト」
「こちらこそ、見捨てないで下さいね」
「見捨てるなんて・・・私、そんな人に見える?」
「それは分かりませんが・・・もしもという話です」
「そうだね、あらゆる可能性は把握してないとね。いわゆる想定内とかそんなのだっけ。」
「マスターの持論というものですか」
「そんなもんかな」
「他に何かありますか?」
「えーーと、何かあったっけな・・・」
マスターはしばらく考えて、
「あ!あれがあるよ!!」
いきなり叫んだ。嬉そうに。
「え、何ですか」
「そうそう、これは、多分誰にも言ってない論だよ♪だけどみんな知ってるから意味ないと思うけどね」
「え、何ですか」
全く同じ質問をする僕。
「私はこう呼んでるけど。・・・名づけて、ミラーオーバーラップ論!」
「な、何なんですか、その・・・みらーおーばー何とかって」
「平たく言うと、英語表記だから、直訳すると『鏡が重なる』またはちょと意訳すれば『鏡合わせ』だね。」
「何か鏡音みたいですね・・・」
「うん、それは置いといて。それで肝心の意味だけど、単刀直入に言うとね、自分が思ったことはそのまま相手もそう思っている・・・っていう論理みたいな理屈」
「んー・・・例えて言えば、喧嘩した友達と仲直りしたくてその友達に謝ったら、友達も自分と仲直りしたかった・・・みたいなもんですか?」
「おぉ、さすがはカイト!言語力に溢れているねー」
「いえ・・・それで、その論ってどういうときに使うんですか」
「それは・・・」
ちょと口ごもるマスター。あれ・・・何か怪しい、すっごく。
「言えないんですか」
「いっ、いや、そっ、そんな訳・・・ないけど」
ますます怪しい。僕は問い詰める事にした。
「じゃあ、言って下さい」
「・・・ふみゅ」
どこの国の言葉ともしれない言語だ。もしかして、宇宙語?
「・・・だって、言えないもん。もし、言ったら・・・」
「言ったら?」
「私、ある機関から消されちゃう!」
「作り話も程ほどにして下さい」
「・・・むぅ」
「ま、いいですよ。それに、しなきゃいけないんですよね、色々。今回はここまでにしといてあげます。」
僕の爽やかな表情と共に呟く言葉に、
「・・・むぅ」
全くといっていいほど、マスターは不服そうだった。だけど、そこまで殺意は漂っていないので、僕は照れ隠しなのだと思うことにした。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

拝啓 あれとそれとこれは当てはまらない論理で新たなものは過去の中からと君と論理

こんにちは、もごもご犬です!
朝は眠いです。でも、夜よりかはマシですね。朝起きたら外は明るいし。
それで、最近はしたいことがなかなか出来ないです。
気が付けば文房具ブラザーズとの日々・・・もう勘弁してよと呻いてしまう程の時間を過ごしているような気がします。
午後も、多分勉強・・・課題も色々増えたし。
でも、毎日楽しいです!
特に、朝から後輩に会えるし、昼も後輩見かけるし夕方は偶に後輩から声をかけられるし・・・あれ、後輩ばっかりだな。←
あのこも楽しいし・・・そういえば、前回の逃亡泥棒というと即「それだったら、殺人者とか殺人鬼とかじゃない?」と言われ却下されました。
あのこもずいぶん変わったのだと痛感しました。昔は私のものだったのに・・・←

それでは失礼しましたー

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投稿日:2010/02/06 12:02:11

文字数:1,729文字

カテゴリ:小説

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