千年もの長い間 私は生きているけれど                                                                          まだ自分の名前を知らない                                                                                ママは最期まで 私の名前を教えてくれなかった。                                                                     人前で名前も呼ばなかった。                                                                                                                             家族がいた頃 私は幸せだった                                                                              不満なんてなかった                                                                                   自分に名前がないとか どうとか                                                                             そんなことどうでもよかった                                                                               でも…やがて家族は全員年老いて死んでいった                                                                        私だけが生きていた…。                                                                                                                                その百年後                                                                                       家族がいなくて 私は一人ぼっちだから                                                                          いつも森の中を歩いていた                                                                                すると 森の奥に不思議な女の子がいた                                                                          女の子は 私に近付いてきて                                                                               「あなたに名前をあげる」 と言った。                                                                          そして私に赤い果実を差し出した これは?                                                                        「これは、「りんご」っていうのよ なんだか                                                                        優しい雰囲気のあなたにぴったり。」                                                                          「リンゴ…か すごくかわいい名前…                                                                             でも…あなたは いったい誰?」                                                                              「あなたがあと何年か生き続ければ きっとわかるわ。」                                                                                                                今 思い出した 私の名前 りんご。                                                                           あの女の子は                                                                                      ママがまだ幼かった頃に亡くなった お姉さんの霊。                                                                    話を聞いてくれてありがとう。                                                                              やっと ママのところに りんごとして死ぬことができる。                                                                 生まれて千年 ようやく 自分自身の本当の意味が分かった。                                                                ありがとう。              

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

りんご

千年もの長い間生きているので                                              名前はとっくに忘れてしまっていた                                             という解釈でもいいかもしれません。

閲覧数:159

投稿日:2015/02/05 17:49:50

文字数:2,739文字

カテゴリ:歌詞

オススメ作品

クリップボードにコピーしました