◆ケモノの唄◆



花が欲しいのなら 手折ってあげましょう
小銭がないのなら首飾りでも構わない
それとも何か お望みは無償のパンでしょうか?
媚びるよりも先にゴミでもあさってみなさいな 


ノラ犬みたいにくたびれた
僕らの街が夕日に目を覚ます
餌の時間も眠る時間も決めずに
肩並べて路地裏へと

眩い光の大通り
ご馳走で溢れた繁華街
興味津々でのぞいては
すぐに目をそらして

折れた雨樋鳴らすように
排気のストーブを浴びながら
安らぎきることを忘れた
ちぐはぐなブルース


赤いチェック柄の包装が似合うような
お気楽なフレーズじゃケモノの心は踊らない
今宵は恋し寂しさも夜空にふり撒いて
泥まみれのノラ犬同士ではしゃいでみましょうか



かび臭い雨粒に打たれて
街の側溝に溜まる濡れ埃
擦り切れた靴底から伝う
冷たい石畳の鈍い痛み

空き瓶売りの行きがかりに
すれ違う親子連れの笑顔
愛らしく着飾りをまとった
背丈の似た少女

右手にさせる傘もなくて
左手をあずける手もなくて
売り買いできるものならば
How much your happiness?


騙るだけの御伽(ゆめ)に溺れてしまうような
安上がりな矜持(きょうじ)じゃケモノの心は繋げない
飽きるほどのルーティンワークも死ななきゃ安いでしょう
鐘のように高らかなチャイムは今日も不協和音



花が欲しいのなら 手折ってあげましょう
小銭がないのなら耳飾りでも構わない
それとも何か お望みはミルクとパンでしょうか?
名前のないノラ犬同士に酌量などないわ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

ケモノの唄

歌詞ですたい

閲覧数:1,045

投稿日:2011/10/01 22:11:46

文字数:664文字

カテゴリ:歌詞

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