この世界はその昔、大地全てが赤黒く染まるほどの、醜い人間達の争いが続いていました。
 戦いが続くにつれて、人間達は優しさや慈しむ心を無くしてゆき、悲しみや憎悪に支配されて、殺し、殺されるだけの世界となって行きました。
 そんなある日のことでした。
 全身を赤黒い血で染め上げられた一人の女が、赤い涙を流して天に嘆きました。


【こんな醜い世界など、闇に覆われて見えなくなってしまえばいいのに――――】


 その言葉を耳にした優しい悪魔が、彼女の願いを聞き入れて、人間から生み出された混沌で、世界を暗闇で包み込んだのでした。
 世界は暗闇に包まれると、人々は争う事を辞めました。
 何も見えないこの暗闇で、戦う事などできよう筈がなかったのです。
 人々は、突如訪れた闇の世界に驚愕しました。
 そして、徐々に訪れた闇という恐怖に襲われたのです。
 暗闇の中、人々は光を探しました。
 手探りで小枝を集め火を起こしても、見えるのはその火の周りの僅かな距離だけで、天から降り注ぐ光とは、比べ物にならないほどにか弱い光に、皆絶望したのです。
 それからと言うもの、果てしなく続く暗闇の中で、人々の命の灯火は、次々に消えて行きました。



 ある日の事でした。
 一人の青年が穏やかな声で朗々と、見えない天に向かって歌いました。


【たった一つでいいのです。暗闇の中で輝く光を、愚かな私達にくれませんか】


 その言葉を耳にした慈悲深い神様が、彼の願いを聞き入れて、人間達が流した涙で一人の少女を生みだしました。
 少女は、果てしなく続く暗闇の中で、誰の目にも写る事ができる存在でした。
 
 
【光を探しに行ってくるわ。それが私の運命だもの】


 こうして、少女は旅に出ます。
 どこまでも続く暗闇の中を、たった一人で旅に出ます――――。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

【歌詞関連:あらすじ】光と影の運命(タイトル仮)

本文章は、以下にあげる自作歌詞の元となる世界観です。
現状はあくまで世界観をよりリアルにするために書きあげた代物のため、個別についた曲との関連性はあまりありません。

・ヒカリノアナタ(レンサイド)
・カゲノキミ(リンサイド
・聞エル(ミクサイド)
・希望の唄(ルカサイド)

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投稿日:2010/09/29 23:56:47

文字数:772文字

カテゴリ:小説

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