僕らの『世界』は、幾何学模様に囲われた空間に詰まっていた。
青のような灰色のような四角くて硬くはないタイル。
壁は弧を描き、目の眩むような幾色もの色が空間の遠近感をおかしくさせている。
丸い玉を半分に割った形のこの空間、これが僕とリンの生きている世界。
悲しくはないんだ、リンがここにいて時たま二人で歌って体を動かしたら、もう歌以外の存在はただのモノでしかなくなるのだから。
薄い色の簡素な服、リンの頭にある真っ白いリボン、僕の頭にある不思議な機械。
歌いだせばもう僕とリンの歌声しか頭の中には入って来れない。
この小さな世界が始まってから、時折白衣の大人達が来たり、僕等と同じ様な服を着た人が歌いに入ったり、ささやかな変化を二人で唄った。
この声が続けば世界は安定しているんだろう。
僕にはちょっとそれが寂しい。寂しいけど僕の片割れと一緒なら今全てが終わったとしてもいい……。
そう思ったのが間違いだったのかな、二人で旋律をなぞるように声を合わせていた時、幾何学模様の壁の一部が扉へと変わり何人もの人が侵入してきた。
リンが怯えて僕の服の裾を掴んだ。
カツン、カツンと硬くはないはずの床と白衣を着た人の靴音が幾つも響く。
僕等の世界が壊れる音がした。
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