きらり ふわり舞う刃の
切っ先を今……
宵闇浮かぶ影は 仮初 泡沫の艶姿
目にした者は誰も 黄泉へと誘われ
東雲と共に去る 纏いし 衣は紅に染まり
その目に宿る哀傷 可惜夜を憂いながら
憂身を窶して 闇討ちを頻る
咲かすは 徒花 こゝろは 浮舟
風の如く 閃の如く 磨きし技は
ひらりと舞い 凜と光る 刃を濡らして
はらりと堕つる 生命の残骸留めて
静寂に消えゆく
小夜時雨の十六夜 来たりし下知に噎び頬を濡らす
疾く討つべしは共に鍛えし蛍雪の友
その身を尽くして 備えを認む
迷いは 玉響 こゝろは 陽炎の如く
技はひらりとゆらめきて
いかな者をも誅せしむ
その証さへ残さじは
此れ隠密は陽炎の如し
嗚呼 空蝉に咲いた 彼岸の花
主命に生きる運命は
幽世を臨むこの有涯に
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虚に身を潜めて 柄に手をかける
想いは 待つ宵 こゝろは 戦慄き
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篠突く雨 打ち付く中 互いの刃交わい 鎬を削りて
きらりと揺れ ふわりと舞う 澄みし刃の
奏でる音は ただ哀しく 空に響き消えて
はらりと散りぬ 愛しき骸埋めて
暁に消えゆく
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